the moment/ザ・モーメント (2026):映画短評
ライター2人の平均評価: 3.5
アーティストは音楽業界の商業主義に抵抗できるのか!?
物語はフィクションだが自分の感情は本物と、チャーリーXCXは振り返る。それだけに、ドラマは生々しいものとなった。
大成功を収めたチャーリーと、そんな彼女に“ツアー映画を作ろう”と持ちかけるスタッフ。そこに生じた軋轢の緊張感は、本作を面白くしている最重要エッセンス。一方で、“成功の資本化”に対する、彼女が抱いた違和感が痛みとともに伝わり、人間ドラマとしても楽しめる。
チャーリーの音楽を聴きたいファンには、この映画は向かないだろう。肝は音楽ではなく、音楽業界に対する痛烈な批判なのだから。資本化や美談化を拒絶する彼女のアーティスティックな姿勢にこそ、このメタフィクションの力強さがある。
自虐ギャグ満載の擬似ドキュメンタリーに爆笑
人気ミュージシャン、チャーリーxcxが、自分自身を題材にしたフェイク・ドキュメンタリーの形で、現在のポップミュージック界を辛口批評する爆笑ブラック・コメディ。ありそうな出来事が続出して大笑い。しかも事態を観察する視線は、ポップスターを取り巻く諸状況だけでなく、ポップスター自体にも及ぶ。どこからが虚構なのか。彼女が三池崇史監督と組む新作映画も楽しみ。
監督は、チャーリーxcx、ビリー・アイリッシュ、FKAツイッグスのミュージック・ビデオを手がけるエイダン・ザミリ。楽しいオマケとして、笑っちゃうような役柄で、アレキサンダー・スカルガルドやロザンナ・アークエット、カイリー・ジェンナーが出演。





















