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良作に富んだカンヌ国際映画祭がいよいよ開催!今年の見どころは?

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第62回に出品され、話題を呼んだ『アンチクライスト』
第62回に出品され、話題を呼んだ『アンチクライスト』 - (C)Zentropa Entertainments 2009

 今年は5月16日から27日(現地時間)までフランス・カンヌで開催されるカンヌ国際映画祭だが、昨年のコンペティション作『アーティスト』が口コミで広がり、第84回アカデミー賞で作品賞を受賞するなど、良作に富んだ映画祭として知られている。

 今年のアカデミー賞作品賞ノミネート作9本のうち『アーティスト』『ミッドナイト・イン・パリ』『ツリー・オブ・ライフ』が話題を呼んだように、質の高さは折り紙付きの本映画祭。過去のパルムドール受賞作を見ても、マーティン・スコセッシ監督『タクシードライバー』やロマン・ポランスキー監督の『戦場のピアニスト』、リュック&ジャン=ピエール・ダルデンヌ監督作『ロゼッタ』などの名作が多い。

 そんな良作ぞろいの映画祭だが、毎年何かと事件が起こるのも楽しみの一つ。過去にヴィンセント・ギャロは監督作『ブラウン・バニー』を酷評されて、しばし俳優・監督業共に不振になったこともある。昨年は『ダンサー・イン・ザ・ダーク』で知られるラース・フォン・トリアー監督が『メランコリア』の会見中にナチ擁護発言をして、追放されるという前代未聞の事件が起こった。ラース監督といえば、第62回のときに出品された『アンチクライスト』での過激な性描写で、記者に「釈明を」という質問も飛び出すなど毎年話題を呼んでいる。

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 今年は『プレシャス』で話題を呼んだリー・ダニエルズ監督作でニコール・キッドマンザック・エフロン共演が話題を呼んでいる『ザ・ペーパーボーイ(原題) / The Paperboy』から、映画『桜桃の味』でパルムドールを受賞したイランの巨匠アッバス・キアロスタミによる映画『ライク・サムワン・イン・ラブ(英題) / Like Someone in love』、『白いリボン』『ファニーゲーム』のミヒャエル・ハネケ監督作『ラブ(英題) / Love』、『麦の穂をゆらす風』でパルムドールを受賞したケン・ローチ監督の『ザ・エンジェルズ・シェア(原題) / The Angels' Share』など常連監督作品もめじろ押しだ。

 とくに『ライク・サムワン・イン・ラブ(英題) / Like Someone in love』は日本が舞台で主演の高梨臨のほかに加瀬亮やでんでんも出演していたり、コンペティション以外にも、三池崇史監督作『愛と誠』がミッドナイトスクリーニング部門に出品が決まっているなど、日本の俳優陣の活躍にも期待が高まる。今年はどんな良作が発掘されるのか、そしてどんな事件が飛び出すのか、5月16日からの開催を楽しみにしたい。(山本優実)

 第65回カンヌ国際映画祭は5月16日から27日(現地時間)までフランス・カンヌで開催
 映画『アンチクライスト』は5月25日(金)よる11:00よりWOWOWにて放送

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