【解説&考察】『アベンジャーズ/ドゥームズデイ』ヒントになる4本の映像で見えてきたもの

今年のマーベル映画最大の注目作『アベンジャーズ/ドゥームズデイ』の最新映像が、昨年末から年明け初頭にかけて4週連続で公開された。いずれも新規映像が含まれていた4本から、一体何がわかるのか。今回見えてきたものをまとめて解説&考察する。(文・平沢薫)
【事実】4本の映像に映っていたキャラクター
通常、予告編の登場人物は本編に登場するので、以下の人物およびアイテムの登場は確定もしくはほぼ確定だと考えられる。
第1弾:スティーブ・ロジャース、彼の子供
第2弾:ソー、ラブ
第3弾:プロフェッサーX、マグニートー、サイクロプス、(ほぼ確定)センチネル
第4弾:ブラックパンサー/シュリ、エムバク、ネイモア、ナモーラ、ザ・シング
ほとんどの人物はすでに発表されていたが、それぞれにサプライズがある。第1弾でスティーブ・ロジャース(クリス・エヴァンス)が、彼の赤ん坊と一緒に登場したのは衝撃的。第2弾のソー(クリス・ヘムズワース)が『ソー:ラブ&サンダー』で養女にしたゴアの娘・ラブと一緒だったのも意外だろう。
第3弾では、サイクロプス(ジェームズ・マースデン)の背後に、ミュータント攻撃用の巨大ロボット・センチネルの足らしき影が見える。このロボットが登場するのも新発見だ。
さらに第4弾では、『ブラックパンサー/ワカンダ・フォーエバー』では敵として登場した海底王国タロカンの王・ネイモア(テノッチ・ウエルタ)に続いて、その従兄妹の女戦士ナモーラが登場したのが予想外。また、『ファンタスティック・フォー』の面々の登場は決定しているが、まず顔を見せるのがリーダーのミスター・ファンタスティック/リード・リチャーズ(ペドロ・パスカル)ではなく、ザ・シング(エボン・モス=バクラック)だったのも意外だ。
【事実】映像で判明した新たな情報
新映像を4本を並べてみると、ビジュアル面、ドラマ面の双方で、新たな事実が判明したことがわかる。
まず、ビジュアル面では、ヒーローのコスチュームのデザインが変わること。例えば、本作でMCU(マーベル・シネマティック・ユニバース)に本格参入するX-MENのメンバー。サイクロプスのコスチュームは、旧20世紀フォックスが製作した映画版の黒いスーツではなく、初期コミックを思わせる青と黄色のスーツだ。また、第4弾のネイモアの首飾りも『ワカンダ・フォーエバー』とは違う、コミック版のシンプルなデザインになっているようだ。
X-MENのスーツは、2024年にディズニープラスで配信され、今年シーズン2が配信予定のアニメ「X-MEN'97」がファンに好評なので、この作品のコスチュームを意識しているのかもしれない。また、『デッドプール&ウルヴァリン』(2024)では、ウルヴァリンがコミック版のスーツを着ていた。
そしてドラマ面では、世界が危機に瀕していることがわかった。第3弾で、ミュータントの子供たちが通う「恵まれし子らの学園」が何者かによって破壊されてしまっている。また、第4弾では、本来は海中にいるはずのネイモアと彼の民たちが、水のない荒野を前に苦渋の表情をしているということは、タロカンが失われてしまったことを意味しているのではないか。本編では、地球全体の運命を左右する、大規模な出来事が描かれそうだ。
【考察】ドクター・ドゥームは何を企てるのか?
また、4本の映像の要素からさまざまな考察が可能だ。
考察1:トーンはシリアスになる
第1弾はそうでもないが、第2弾~第4弾はすべて雰囲気がシリアスだ。あのソーが無事の生還を神に祈るほど、卓越した超能力を持つプロフェッサーX(パトリック・スチュワート)とマグニートー(イアン・マッケラン)が死を意識するほど、事態は緊迫している。映画も、これらの予告編のようなシリアスな雰囲気で描かれることになるのではないか。
考察2:『エンドゲーム』と別時間軸のスティーブ・ロジャース
第1弾のスティーブ・ロジャースは、家で赤ん坊を抱いているので、これは『アベンジャーズ/エンドゲーム』のクライマックスでひとりタイムトラベルしたスティーブが、ペギー・カーターと幸せな家庭生活を送ることを選んだ時間軸だろう。この状態のスティーブが、本作での戦いにキャプテン・アメリカとして参戦するとしたら、その時点でタイムラインが枝分かれして、『エンドゲーム』の最後に登場した幸福に老いたスティーブとは、別のスティーブになるのではないか。
もしもそうではなく、スティーブがこの戦いの後にまた同じタイムラインに戻り、年月を重ねて『エンドゲーム』の老人になるとしたら、あの老人は“キャプテン・アメリカをサム・ウィルソンに譲ることで、幸福に年老いてきた老人”ではなくなってしまうのではないだろうか。
考察3:ファンタスティック4のロケットは、ワカンダに不時着した
第4弾で、ザ・シングがシュリやエムバクに出会ったのは、『サンダーボルツ*』のエンドクレジットに登場した、ファンタスティック4の「4」のロゴが入った宇宙船がワカンダに不時着したことを示唆しているのではないか。優れた科学者であるミスター・ファンタスティック/リード・リチャーズが、ワカンダの最先端科学技術を使って、ドクター・ドゥームに対抗することになるのではないか。
考察4:“子供”が重要な存在か
第1弾、第2弾の2作続けて子供が登場したのには、家族愛以外の意味があるのかもしれない。第3弾で学園に子供たちの姿が見えないのも気になる。というのも、『ファンタスティック4:ファースト・ステップ』のポストクレジット・シーンで、ドクター・ドゥームは、リード・リチャーズとスー・ストームの幼い息子・フランクリンに何かしようとしていたからだ。コミックでは、ドクター・ドゥームは野望を実現するために、宇宙規模の特殊能力を持つフランクリンを利用しようとする。映画でも、同じようなことが起きるのではないか。
すると、特殊能力のありそうなスティーブの子供や、『ソー:ラブ&サンダー』のポスクレで特殊能力を持つことが暗示されたソーの娘ラブも、ドクター・ドゥームに狙われるのかもしれない。または、今は幸せなはずのスティーブやソーは自分の子供のことを思って、そしてサイクロプスは学園の子供たちのことを思って、フランクリンを救うためにドクター・ドゥームとの戦いに参戦するのかもしれない。子供が今回のキーワードになるのではないだろうか。
また、監督のルッソ兄弟はSNSで、この4本の動画について「これらはティーザーでも、予告編でもない。ストーリーであり、ヒントだ。注意するべし」と意味深なコメントを投稿している。この4本の動画から、すでにドラマは始まっているようだ。
いずれにして、すべてが明らかになるのは映画公開日だろう。『アベンジャーズ/ドゥームズデイ』は12月18日(金)に日米同時公開。公開までには、さらに何本かの予告編があるはず。予告編公開のたびに、新たな事実と新たな謎が増えていくに違いない。
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