パニック映画好きのハートをつかむ“原発版『新幹線大爆破』”

2015年8月31日 くれい響 天空の蜂 ★★★★★ ★★★★★

  • mixiチェック
  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • ツイート
  • シェア
天空の蜂

シリアス路線の堤監督作には基本ハズレが少ないのだが、今回はちょっと訳が違う。いわゆる年に数回しか劇場に足を運ばない観客向けでもある、オールスター大作をしっかり作り上げたのだから! 江口洋介演じるヘリ設計士の息子救出作戦を軸とした前半パート、綾野剛演じる実行犯の正体と共犯者の存在が明らかになる後半パートと、ほどよい緊張感が持続。そんななか、「でも、やるんだよ!」のように原作にはなかったアツいセリフが胸を突き刺す。そんな本来、堤作品とは水と油な「秘宝」テイストも注入した楠野一郎による脚本は、明らかに“原発版『新幹線大爆破』”を狙っており、うるさ型な70年代のパニック映画好きにもしっかり響くはず!

くれい響

くれい響

略歴:1971年、東京都出身。大学在学中、クイズ番組「カルトQ」(B級映画の回)で優勝。その後、バラエティ番組制作、「映画秘宝(洋泉社)」編集部員を経て、フリーとなる。現在は映画評論家として、映画誌・情報誌・ウェブ、劇場プログラムなどに寄稿。また、香港の地元紙「香港ポスト」では10年以上に渡り、カルチャー・コラムを連載するほか、ライターとしても多岐に渡って活動中。

近況:『イップ・マン 完結』『眉村ちあきのすべて(仮)』『プロジェクトグーテンベルク 贋札王』『ヒックとドラゴン 聖地への冒険』『オーバー・エベレスト/陰謀の氷壁』『地獄少女』『アイネクライネナハトムジーク』『見えない目撃者』『プライベート・ウォー』『サマー・オブ・84』 『映画 賭ケグルイ』『オーヴァーロード』『BACK STREET GIRLS-ゴクドルズ- 』『サイバー・ミッション』などの劇場パンフにコラム・インタビューを寄稿。「究極決定版 映画秘宝オールタイム・ベスト10」のほか、「1980年代の映画には僕たちの青春がある(キネ旬ムック) 」「悲運の映画人列伝(映画秘宝COLLECTION)」「俺たちのジャッキー・チェン (HINODE MOOK)」に作品・解説などを寄稿。そのほか、「シネマトゥデイ」にて菅井友香さん、「Movie Walker」にてポン・ジュノ監督×細田守監督、「香港ポスト」にて谷垣健治監督、「CREA WEB」にて戸塚純貴さんなど、インタビュー記事が掲載中。

サイト: http://blog.goo.ne.jp/asiareview/

くれい響さんの最近の映画短評

もっと見る

[PR]