あなたの正義は他者にとっての悪となり得る

2017年4月29日 なかざわひでゆき 無限の住人 ★★★★★ ★★★★★

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無限の住人

 血みどろバイオレンスも辞さないハードな演出が『十三人の刺客』を彷彿とさせる、三池崇史監督ならではの時代劇アクション。絶対的な正義の不在、つまりあなたの正義は他者にとっての悪となり得るというシニカルな視点も、三池監督がたびたび取り組んできたテーマだ。
 必ずしも不死身=無敵ではなく、バンバンと肉体を切り刻まれ苦痛に顔を歪め、そのまま死んで楽になりたくても死ねない。そんな哀しきヒーローに浮世の無常と不条理が投影される。平然とトカゲの尻尾を切る権力の身勝手はさながら森友学園騒動だ。相変わらず杉咲花の天才的な勘の良さには舌を巻くが、スターのオーラに凄みを加えた木村拓哉がしっかり物語を牽引する。

なかざわひでゆき

なかざわひでゆき

略歴:日本大学芸術学部映画学科卒、同学部大学院卒。映画・海外ドラマのライターとして、TVガイド誌やオンライン情報サイトなどを中心に幅広く執筆活動中。雑誌「スカパー!TVガイドBS+CS」(東京ニュース通信社刊)で15年続くコラム“映画女優LOVE”をはじめ各テレビガイド誌で特集記事やコラムを執筆。著書は「ホラー映画クロニクル」(扶桑社刊)、「アメリカンTVドラマ50年」(共同通信社刊)など。また、数多くの来日スターにインタビューしており、ハリウッドのスタジオや撮影現場へも毎年コンスタントに足を運んで取材をしている。特に海外ドラマの現地取材は本人も数え切れないほど(笑)。旧ソ連のモスクワ育ち。

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