シネマトゥデイ

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監督の美意識が文字の書体にまで行き渡る

  • 犬ヶ島
    ★★★★★

     ウェス・アンダーソン監督の魅力が極まる。もともと彼の映画は、色調、形、構図、動きの全てが一つの美意識で貫かれた別世界なのが魅力。それを描くのに、ストップモーション・アニメは最適の手法。今回はこの手法も2度目なので、さらに画面の細部ーー文字の配置から書体まで、一つの美学が行き渡っている。
     しかも今回の対象は日本。和太鼓、浮世絵、黒澤明などの日本的要素を彼流に再構築して"架空の日本"を創り出す。主要キャラが犬の姿をした犬たちなので、ストップモーション・アニメに備わる"おもちゃ感"もアップ。アンダーソン監督がお気に入りアイテムだけ集めて作った"ウェス・アンダーソン世界の日本"を堪能させてくれる。

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平沢 薫

平沢 薫

略歴: 映画ライター。視覚に訴えかけるビジュアルの派手な映画がお気に入り。「SCREEN」「キネマ旬報」「SFマガジン」「映画.com」等で執筆。著作に「キングスマン:ゴールデン・サークル」ノベライズ、「グレートウォール」ノベライズ、「X-ファイル 2016」ノベライズ、「フランケンウィーニー」ノベライズ、「「ターミネーター:新起動/ジェニシス ビジュアルガイド」翻訳など。ウェブで映画やTVドラマのニュースを追いかけ中

近況: 「ザ・ホーンティング・オブ・ヒルハウス」@Netflixを視聴中。ホーンティング・ハウスものだけどひと捻り。子供時代に呪われた館で過ごした子供たち5人が、そのトラウマを抱えたまま大人になり、彼らの「現在」と「子供時代」が並行して描かれるという趣向。さらに、同じ出来事が別の人物の視点から描かれて、別の意味が見えてきたり。クリエイターは「ジェラルドのゲーム」のマイク・フラナガン。彼は現在、スティーブン・キングの「シャイニング」続編、「ドクター・スリープ」を撮影中。

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