シネマトゥデイ

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男尊女卑との格闘×性的指向への覚醒という「抑圧」のレイヤー

  •  男性優位社会の中で差別に苦しむ女子テニスプレイヤー。#MeeToo運動の波以前の企画だが、ウーマンリヴの時代の実話がこうも現代性を帯びてしまうのは、時代の“空気”が変わり監視は強まっても、本質が変わっていない証。男尊女卑との暗闘を、肉化したエンタメに昇華した構造が見事だ。そしてヒロインが、自らの本当の性的指向に目覚めるエピソードが抑圧のドラマに奥行きを与え、脇を固める助言者アラン・カミングの存在が味わいを深める。衣装やメイクはもちろん、現代的な映像処理を極力排し、35ミリフィルムと当時の撮影手法だけを用いて再現した映像のルックは、あの頃へたちまちスリップさせてしまう効果がある。

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清水 節

清水 節

略歴: 映画評論家・クリエイティブディレクター●映画.com、シネマトゥデイ、FLIX、ニッポン放送●円谷プロ「ULTRAMAN ARCHIVES」●過去に「PREMIERE」「STARLOG」等で執筆・執筆、「Dramatic!」編集長、海外TVシリーズ「GALACTICA/ギャラクティカ」DVD企画制作●著書に「いつかギラギラする日 角川春樹の映画革命」「新潮新書 スター・ウォーズ学」●WOWOW「ノンフィクションW 撮影監督ハリー三村のヒロシマ」企画・構成・取材で国際エミー賞、ギャラクシー賞、民放連最優秀賞 受賞

近況: ●ニッポン放送「草野満代 夕暮れWONDER4/朝ドラ特集」●kotoba春号「特集:ブレードランナー2019-2049」●デジタルハリウッド大学「アニメフォーラム」講演●映画.comコラム●「Pen」SF特集/●NHK BSプレミアム「ザ・ベストテレビ」出演●ニッポン放送「八木亜希子LOVE&MELODY」●TOKYO FM「ピートのふしぎなガレージ」

サイト: http://eiga.com/extra/shimizu/

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