香港の今を切り取る社会派っぽいけど、ノリはホロ苦系の青春映画

2020年11月13日 斉藤 博昭 THE CROSSING ~香港と大陸をまたぐ少女~ ★★★★★ ★★★★★

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THE CROSSING ~香港と大陸をまたぐ少女~

深圳から香港への通学で毎日、イミグレ(出入国審査)を通る高校生の日常や、そのイミグレを通って大量の最新型iPhoneを密輸する裏組織の描写から、何かとニュースで話題の「一国二制度」が肌感覚でビビッドに伝わってくる。とはいえ全編のムードは、みずみずしい青春映画。屋上で少女たちが語り合い、ストリートを歩く様子を手持ちカメラの自由な動きでみせるあたり、どこか岩井俊二の映画を観ているかのよう。友情と愛のドラマは想定内ながらヒリヒリと痛い。
お金を貯めて北海道旅行したい主人公たち。高校生の過剰なまでの日本への憧れや、有名観光地ではない絶景スポットなど、香港映画を観慣れた人にも新鮮なシーンがいくつも。

斉藤 博昭

斉藤 博昭

略歴:1963年神奈川県藤沢市生まれ。高校時代は映画研究部に所属。1997年よりフリーランスのライターとして映画誌、女性誌、情報誌、劇場パンフレット、映画サイトなどさまざまな媒体に映画レビュー、インタビュー記事を寄稿。得意ジャンルはアクション、ミュージカル。最も影響を受けているのはイギリス作品です。Yahoo!ニュースでコラムを随時更新中。

近況:地元の藤沢で、同じ高校出身の大島新監督の『なぜ君は総理大臣になれないのか』凱旋上映。監督のトークのお相手を務めました。

サイト: https://news.yahoo.co.jp/byline/saitohiroaki/

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