カルキ 2898-AD (2024):映画短評
ライター2人の平均評価: 3.5
インドの神話をベースにした壮大なSFファンタジー
遠い未来に現れて悪を滅ぼし、新たなる黄金時代をもたらすとされるヒンドゥー教の神カルキの伝説をベースにした壮大なSFファンタジー。スチームパンクな世界観は『移動都市/モータル・エンジン』を彷彿とさせるが、それ以外にも『スターウォーズ』や『ブレードランナー』『砂の惑星』などからの影響も感じさせる。それでいて、要所々々で登場人物が大見得を切ったり、突然ミュージカルが始まったり、背景やテーマを詩に託して歌わせるなどの演出はインド映画ならでは。同国の映画史上最高額とされる予算を投じているだけあって、そのスケール感は圧倒的。今回はあくまでも序章という位置づけになるようだが、今後の続編が楽しみだ。
インド流スケールの神話系未来SFアドヴェンチャー
ガジェットもVFXも満載のド派手なSFアドヴェンチャー映画好きに朗報。今やそういう映画はインドで製作されている。インド神話をモチーフにしつつ、洗練とは関係なく直球でこの方面の愛好家の好物を山盛り。『スター・ウォーズ』で『マッドマックス』で『マトリックス』で『アバター』で『ブラックパンサー』で『アリータ:バトル・エンジェル』も入れつつ、デザイン面は曼荼羅風があったりと東洋系、インド風な仕様。
加えて、時間に関するスケール感も、きっとインド流。"運命の子"が誕生するのは6000年に一度という、気の遠くなるような間隔。映画の尺も、2D版は168分、IMAX版は180分という大盤振る舞いだ。





















