愚か者の身分 (2025):映画短評
令和の任侠映画の理想が見えた!
配役の勝利というべきか。主演3人のアンサンブルは3世代間の先輩・後輩関係の美徳を泥臭くも微笑ましく、ときに殺伐と体現してスリルを持続させる。
スリルについて語れば、彼ら3人を取り巻く状況は映画が進むほど悪化していき、命さえも危うくなる状況には魅入るしかない。命が助かっても、代わりに何かを失う緊張感。テンションをリアルに体現した俳優たちに脱帽した。
バイオレンス描写の痛々しさは今風で、リアリティとしてしっかり機能。往年のヤクザ映画にたとえるならば、決してウェットにならない、新しい時代の『兄弟仁義』と言い切りたい。エモい!
この短評にはネタバレを含んでいます



















