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IMMACULATE 聖なる胎動 (2024):映画短評

2025年7月18日公開 89分

IMMACULATE 聖なる胎動
(C) 2024, BBP Immaculate, LLC. All rights reserved.

ライター2人の平均評価: ★★★★★ ★★★★★ 3

猿渡 由紀

役者としてもプロデューサーとしても実力を発揮

猿渡 由紀 評価: ★★★★★ ★★★★★

今ハリウッドで最もホットなシドニー・スウィーニーが、違った側面を見せる。普段のイメージとまるで違う今回の彼女は最初からとても良く、クライマックスの叫ぶシーンはとりわけ強烈。プロデューサーとしても名ばかりではない。17歳の時にオーディションを受けつつ流れた作品が忘れられず、自ら率先して実現させたのだ。たしかに、この主人公が10代だったらより納得ながら、みずみずしさのある彼女は今も十分この役に適している。「ローズマリーの赤ちゃん」はもちろんのこと、男性たちが自分たちの目的のため、女性の意思に関係なく子供を産ませようとするところは、「ハンドメイズ・テイル/侍女の物語」も思い出させる。

この短評にはネタバレを含んでいます
なかざわひでゆき

これは往年のイタリアン・ホラー・ファンも要注目!

なかざわひでゆき 評価: ★★★★★ ★★★★★

 イタリアの古い修道院に身を寄せた米国人の若い尼僧。やがて聖母マリアのごとく「処女懐妊」が発覚した彼女は、この修道院が違法な人体実験によって「メシアの再来」を実現せんとする狂信者たちの巣窟だと気付く。海外では『オーメン:ザ・ファースト』との類似性も指摘された宗教ホラーだが、むしろ『サスペリア』や『ローズマリーの赤ちゃん』からの影響が濃厚。顔面破壊描写へのこだわりはフルチ的だし、荘厳なゴシック美はバーヴァ的。サントラにブルーノ・ニコライを引用する辺りからも監督の趣味がよく分かる。女性を「生む機械」と見做す男性聖職者の支配する修道院を、家父長制的な男社会の縮図と捉えている点も見逃せない。

この短評にはネタバレを含んでいます
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