オリビアと雲 (2024):映画短評
五感の受容物が色・形・動きになって溢れる
登場人物たちが、その瞬間に身体の感覚器で受け取っているものや、気持ちの動きが、色・形・動きとなって、スクリーンに溢れて、踊る。それに合わせてこちらの五感を調律すると、雲の手触りを味わったり、小さな旋風になって街を移動したりも出来る。さらにそうした感覚の向こう側に、少しずつ登場人物たちの関係や出来事の全貌が見えてきて、これが愛をめぐる物語であることに気づかされ、深い余韻を残す。
監督はドミニカ共和国出身、多数の短編映画を撮ってきて、本作が初の長編となるトマス・ピチャルド=エスパイヤ。手描きの線から写真のコラージュまで、手法が次々に変わっていくさまが気持ちの変化と同期する。
この短評にはネタバレを含んでいます





















