両親が決めたこと (2024):映画短評
ドライに描くことで切実さが増し、ミュージカル演出も絶妙効果
末期癌の妻が安楽死を選択し、健康な夫も一緒に死ぬと決意…という設定が衝撃的だが、ヨーロッパでよくあるケースという事実に驚く。
「愛する人がいない世界に未練もない」という夫の心情が貫かれているうえ、彼らの子供たちの考えにも真摯に寄り添い、基本的にシビアな流れなのだが、家族関係の“あっけらかん”とした明るさも漂う。妻が舞台女優ということで、随所に挿入されるミュージカル場面(ハリウッド黄金期のB・バークレーっぽい振付も!)も、重くなりがちな気分を回復させる。
とはいえ、安楽死に至るプロセスは、エンドクレジットも含めて徹底的にドライに展開され、どう死ぬべきか自分に置き換えざるをえない。その意味で秀作。
この短評にはネタバレを含んでいます





















