心のパズル (2026):映画短評
バイプレーヤー六角慎司、本領発揮
解離性同一性障害(多重人格障害)をテーマした作品は数あるが、キャラクターを演じ分ける際、オーバーアクトになってしまうのが常だ。しかし本作の六角慎司の演技は真実味がある。喜怒哀楽激しい11人の人格を演じつつも、決して目の奥は笑っていない。そこに自身の心をコントロール出来ない一人の人間の苦しみが見えるかのようだ。長年、同障害をリサーチし、監督・脚本・プロデューサーを務めて映画化に漕ぎ着けた門脇監督の実直さが出演者の演技にも反映されているのだろう。創作のネタにすることなく、いまだ一般的に理解され難い心の病を、自分事として観客に届ける。監督の一点の曇りもない思いが宿った力作だ。
この短評にはネタバレを含んでいます





















