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大ヒット作連発!マーベル・スタジオ社長の仕事術

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44歳のマーベル・スタジオ社長ケヴィン・ファイギ - (C) Marvel Studios 2017

 大ヒット映画を連発しているマーベル・スタジオの社長ケヴィン・ファイギをロサンゼルスで直撃し、その仕事術を聞いた。先週末から公開となった新作『マイティ・ソー バトルロイヤル』では、低予算コメディー『シェアハウス・ウィズ・ヴァンパイア』のニュージーランド人監督タイカ・ワイティティを大抜てきし、シリーズをコメディー寄りに大胆シフト。それが見事に当たり、北米で推定1億2,000万ドル(約132億円)というシリーズ最大のオープニング興行収入を上げている。(数字は Box Office Mojo 調べ、1ドル110円計算)

映画『マイティ・ソー バトルロイヤル』本編映像

 『マイティ・ソー バトルロイヤル』は、2008年の『アイアンマン』から始まるマーベル・シネマティック・ユニバース(MCU)の第17弾。近年も『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』のジェームズ・ガン監督、『ドクター・ストレンジ』のスコット・デリクソン監督、『スパイダーマン:ホームカミング』のジョン・ワッツ監督など大作経験の有無にかかわらず個性的な面々を起用してきており、ファイギは「ユニークなビジョン、クリエイティブな声を持っている監督を探すようにしている。何か僕たちに感銘を与えるような、賢いものを作った人を。僕たちにとっては、それがテレビドラマや小規模な映画だったとしても関係ない」と断言する。

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 それは、大規模なアクションシーンなど彼らが今まで経験したことのないようなものに関しては、スタジオが手助けする自信があるからだという。サポート体制を整えているからこそ“MCUに何か新しいものをもたらしてくれる人”という一点に絞って監督探しができ、それが観客を飽きさせない新しい作品を生む原動力となっているようだ。

 本作もマーベルとワイティティ監督のカラーが完璧な形で融合している。プロデューサーとしてこの二つのバランスをどのように取ったのだろうか? ファイギは「僕の一番大きな仕事は本当に頭のいい人間を雇い、彼らが最善だと思うことができるように自由を与えること。対等な関係が、フィルムメイカーに思いもしなかったものを見つけ、それを探究する余地を与える」と力を込める。

 例えば、本作では全てのシーンにアドリブが入っているほか(コメディーが得意なワイティティ監督のスタイル)、ワイティティ監督自身、コーグという大きな岩のモンスターを演じているが、その多くが撮影中に彼が思い付いたものだという。「もしプロデューサーが『ただ脚本通りにやれ。ここにある通りのものを撮影しろ』と言ったら、そうしたことは起こらなかった。創造性に手錠をかけることになった。十分居心地のよい環境を作れば、人々は新しいアイデアを思いつくことができる。この映画は今まで作ったどの映画よりも、その完璧な例になったと思う」。そして、撮影後の編集は一緒に行うことでMCUの一作として整合性を出し、「タイカ(・ワイティティ監督)はそうしたコラボレーションにとてもオープンだった」と振り返った。

クリス・ヘムズワース&妻エルサ・パタキ、ケヴィン・ファイギ、タイカ・ワイティティ監督

 また、演じる俳優たちが意思決定のプロセスに深く参加している点もマーベルならでは。ソー役のクリス・ヘムズワースもハルク役のマーク・ラファロも、企画段階でファイギとミーティングをし、キャラクターがどこへ向かうべきかという自らの意見の多くが採用されたと語っている。ファイギは「二人ともこのキャラクターを何年も演じてきて、とても特別な視点を持っている。だから彼らがキャラクターについて言うことに耳をかさないなんてバカだ」ときっぱり。「二人ともとてもいいアイデアを持っていたし、撮影中もタイカは俳優たちにいろいろ試させていた。脚本はあるし、プランはあってそれをやるべきだが、同時にほかのことを試すことも大切。時にバカげていてうまくいかないこともあるが、時にバカげていて素晴らしいこともあるんだ(笑)」。

 マーベルでは現在、『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』がポストプロダクション中で、『アベンジャーズ』シリーズ第4弾と『アントマン・アンド・ザ・ワスプ(原題) / Ant-Man and the Wasp』が撮影中、『キャプテン・マーベル(原題) / Captain Marvel』がプリプロダクション中……と多数のビッグプロジェクトが同時に進行している。

 「それぞれのプロジェクトにその作品に専念しているエグゼクティブプロデューサーがいて、彼らは毎日現場にいる。だから毎日『アントマン・アンド・ザ・ワスプ(原題)』のエグゼクティブプロデューサーだったり、『アベンジャーズ』のエグゼクティブプロデューサーだったりからメールがあるんだ」と携帯を取り出してみせたファイギ。「次のスパイダーマン映画もストーリーを練っているところだ。たくさんのことが同時に起きているがそれが全てうまくいっているのは、全ての場所に相応しい人がいるからだよ」と明かしていた。(編集部・市川遥)

映画『マイティ・ソー バトルロイヤル』は公開中

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