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ドラマではなく“状況”を描く体感戦争映画

2017年9月28日 相馬 学 ダンケルク ★★★★★ ★★★★★

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ダンケルク

 C・ノーランはしばしスタンリー・キューブリックと比較されるが、本作を見て連想したのは『フルメタル・ジャケット』だった。“状況”を描く、という点において、だ。

 陸の兵士、空のパイロット、海の民間船クルー、それぞれの人間を描いてはいるが、人となりや背景は伝えず、そのときどきに彼らが何を感じ、どう動いたのかを見つめる。ここでのノーランのまなざしは観察者のそれに近い。状況を伝えるキャラクター視点の風景は臨場感に富んでいる。

 ドラマが見えないぶん音楽はいつになくドラマチックで、とりわけ航空シーンでは高揚感を抱かせる。つくりは実験的かつ野心的だが、ダンケルクの戦闘を体感させるに十分の力作。

相馬 学

相馬 学

略歴:アクションとスリラーが大好物のフリーライター。『DVD&ブルーレイでーた』『SCREEN』『Audition』『SPA!』等の雑誌や、ネット媒体、劇場パンフレット等でお仕事中。

近況:『ゴーストバスターズ アフターライフ』『ロックフィールド 伝説の音楽スタジオ』『アイス・ロード』『マリグナント 狂暴な悪夢』他の劇場パンフレットに寄稿。布袋寅泰への取材をはじめ、最近は映画絡みで音楽アーティストに話を訊くことが多くなりました。

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