双子が導く妖しいナルシシズム

2018年8月1日 斉藤 博昭 2重螺旋の恋人 ★★★★★ ★★★★★

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2重螺旋の恋人

このところオゾンは、男2&女1の関係に執着しているようで、『婚約者の友人』『彼は秘密の女ともだち』でも男女の関係を軸にしつつ、彼らしく男同士の愛を妄想的に挿入、あるいは強烈に染み込ませていた。今作で双子役のジェレミー・レニエを、かつて起用した『クリミナル・ラヴァーズ』でも、彼が演じた若者と恋人、森の男との関係に余計な想像を喚起させたように、この関係性はオゾンの大好物なのだろう。今作でもその流れをくんだ妄想的シーンが炸裂するが、「同じ外見の分身を愛でる」という点で強烈なナルシシズムが立ち込める。似た関係性のクローネンバーグ監督の『戦慄の絆』に比べると物語は想定内だが、オゾンらしい妖しさは盤石。

斉藤 博昭

斉藤 博昭

略歴:1963年神奈川県藤沢市生まれ。高校時代は映画研究部に所属。1997年よりフリーランスのライターとして映画誌、女性誌、情報誌、劇場パンフレット、映画サイトなどさまざまな媒体に映画レビュー、インタビュー記事を寄稿。得意ジャンルはアクション、ミュージカル。最も影響を受けているのはイギリス作品です。Yahoo!ニュースでコラムを随時更新中。

近況:12月はマカオ国際映画祭へ。窪田正孝のコアなファンが意外に多く、中国の内地から来た人も。日本ではまだ観られそうにないウィレム・デフォーの「ライトハウス」が強烈なインパクトでした。

サイト: https://news.yahoo.co.jp/byline/saitohiroaki/

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