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映画らしい上級の構成力。現代に訴求しつつ、過剰すぎないテーマ

2020年6月11日 斉藤 博昭 ストーリー・オブ・マイライフ/わたしの若草物語 ★★★★★ ★★★★★

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ストーリー・オブ・マイライフ/わたしの若草物語

小説家をめざすも、当時の性別によるハンデを乗り越えなければいけない。そんな次女ジョーを軸に、強い意志を貫く末っ子のエイミーも際立たせ、しかも女性監督のガーウィグが捉えることで、もしやテーマがあからさまに突出するのか…と思いきや、人間の強さの裏に潜む弱さも忘れずに見つめ、包み込むような感覚によって、差別への反発、多様性への訴求が滲んでいく。「押し付けがましくなく」言いたいことを伝えた、見本のような一作。

全体の構成も巧妙に計算されており、前半こそ、時間が無造作に移動しているようで戸惑うものの、構成に慣れてきた後半、この時間の移動が、心地よく美しい感動をもたらす。映画として「上級」のつながり!

斉藤 博昭

斉藤 博昭

略歴:1963年神奈川県藤沢市生まれ。高校時代は映画研究部に所属。1997年よりフリーランスのライターとしてさまざまな媒体に映画レビュー、インタビュー記事を寄稿。得意ジャンルはアクション、ミュージカル。最も影響を受けているのはイギリス作品です。Yahoo!ニュースでコラムを随時更新中。

近況:『ウエスト・サイド・ストーリー』公開に合わせて、東山紀之さんのCM撮影や各種インタビューをお手伝い。作品への愛をまっすぐに受け止めて、こちらも感激。

サイト: https://news.yahoo.co.jp/byline/saitohiroaki/

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