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誰がための日々 (2016):映画短評

誰がための日々 (2016)

2019年2月2日公開 102分

誰がための日々
(C) Mad World Limited.

ライター2人の平均評価: ★★★★★ ★★★★★ 4.5

中山 治美

香港から恐るべき新鋭の登場

中山 治美 評価: ★★★★★ ★★★★★

介護に不況、家庭崩壊etc…と我々にとっても身近な問題がここにはある。
香港で実際に起こった事件から着想を得たそうだが、そのニュースに触れた時に何を感じ、世に問うか。
日頃の社会を見つめる目がモノを言う。
香港の新鋭は主人公を通して、弱者が容赦なく蹴落とされて、生きづらいことこの上ない世を風刺した。
そこに観客の涙を誘う演出は一切なし。
同情なんて、なんの救いにもならないことを知っているからだ。
代わりに、彼が今、最も必要としている人物を寄り添わせた。
この社会と人に対する深い洞察と、人気俳優を本気にさせた脚本&演出はのベテランの域。
末恐ろしい鬼才の出現である。

この短評にはネタバレを含んでいます
くれい響

人生は思い通りにならないことだらけ

くれい響 評価: ★★★★★ ★★★★★

撮影当時、二十代後半だった新人監督の長編デビュー作とは思えないヘヴィさ。しかも、どこの国でもありえるテーマを、エンタメ重視のイメージが強い香港映画で描いたことは、かなりの鳥肌モノ。中国仏教の一節から取られた原題が意味するように「どんなに悩み、考えようとも、人生は自分の思い通りにならない」状況が渋滞しまくる。とにかく容赦なく、胸が痛くなる一方だが、部屋のほとんどを二段ベッドが占める共同生活を送るショーン・ユーとエリック・ツァンという2大スターの存在感が後押ししてくれるだろう。Netflixでも配信中だが、劇場の暗闇の中で観ることで、言葉にならない衝撃がダイレクトに突き刺さる!

この短評にはネタバレを含んでいます
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