PMC:ザ・バンカー (2018):映画短評
PMC:ザ・バンカー (2018)ライター2人の平均評価: 4
荒唐無稽だけど、吸引力が物凄いアクション大作
DMZの地下に南北を結ぶトンネルがあるという前提も北朝鮮をめぐっての大国の野望も荒唐無稽なのに、冒頭からグイグイ引き込まれる。猛スピードの展開と派手なアクション、ドローンなどを駆使した斬新なカメラワーク、そして傭兵エイハブ周りの人間ドラマが見事に絡み合い、物凄い吸引力を発揮するのだ。現代の政治事情をしっかり盛り込んだ脚本を、緩急のある演出でエンターテインメントに仕上げたキム・ビョンウ監督に拍手。英語セリフもしっかりこなし、ハリウッド俳優に負けないハ・ジョンウも素晴らしく、『テロ、ライブ』コンビ復活がうれしい。それにしても、最近エンタメ界でも存在感を発揮する金正恩ってすごいな〜。
サバゲー感覚のリアルタイム脱出劇
いかにも『テロ,ライブ』の監督×ハ・ジョンウ主演らしいリアルタイム型アクション・サスペンス。『特攻大作戦』<『エクスペンダブルズ』な傭兵集団の作戦失敗から始まる既視感アリアリの話だが、舞台はDMZ(軍事境界線)の地下要塞。北朝鮮の医師(『パラサイト』の高台のIT社長!)との関係性なども描かれ、否が応でもドラマティックな展開に。P.O.V.やドローンを駆使した前作以上のゲーム感覚に加え、回転する小型探索機など、銃器・ガジェット好きにはたまらないが、やたら現実味ある国家間の状況に対し、演出がついていけてない部分も。とはいえ、伏線張られても読めなかった怒涛のクライマックスに、★おまけ!