小川のほとりで (2024):映画短評
弾む会話、美しい映像、そして酒席(?)の吸引力
ホン・サンスの作品は度々エリック・ロメール監督からの影響が指摘されるが、本作はそれがもっとも理想的に実を結んだといえるかもしれない。
街や自然にカメラを向けたときの美しさや、ひょうひょうとしたタッチににじみ出るユーモア、会話から浮かび上がるキャラクターの心の機微。それらは生身の人間がそこにいると観る者に信じさせる、ロメール節と符合する。
監督のミューズ、キム・ミニは激情をあらわさずとも、確かにそこで生きている人間を好演。川のせせらぎをはじめとする音の演出も、本作のナチュラルな魅力を印象づける。監督のトレードマークでもある酒宴シーンも多く、観終わると呑みに行きたくなる!?
この短評にはネタバレを含んでいます





















