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スマッシング・マシーン (2025):映画短評

2026年5月15日公開 123分

スマッシング・マシーン
(C) 2025 Real Hero Rights LLC

ライター5人の平均評価: ★★★★★ ★★★★★ 4

大山くまお

結局、マーク・ケアーは幸せだったんじゃないか

大山くまお 評価: ★★★★★ ★★★★★

「霊長類ヒト科最強の男」の異名をとった格闘家、マーク・ケアーの半生をドキュメントタッチで描く。ドウェイン・ジョンソンの説得力がありすぎる肉体と演技力で表現されるのは、2000年前後の日本の総合格闘技界というアドレナリンジャンキーたちが集った恍惚の祭典をギリギリのタイトロープで渡りきった一人の男の人生。あの時点で一線を引くことができたマーク・ケアーは結局幸せだったんじゃないかと思うし、そういう意味ではA24の『アイアンクロー』と好対照を描いているように感じる。マーク・コールマンを演じたプロ格闘家のライアン・ベイダー、パンクラスで活躍したバス・ルッテンの芝居がともに上手すぎて驚いた。

この短評にはネタバレを含んでいます
相馬 学

”中毒”からの解放に人間ドラマの妙味あり

相馬 学 評価: ★★★★★ ★★★★★

 総合格闘技のスター選手の実話を題材に取ってはいるが、スポ根の痛快さとは無縁。むしろ苦悩する人間のドラマで、しっかり歯応えがある。

 注目すべきは、主人公がふたつの要素の“中毒者”であること。ひとつは一目瞭然の痛み止めの薬で、もうひとつは“勝利”だ。冒頭で提示される、勝つことのこのうえない快感が彼を縛り付ける。そのためにも痛み止めを打ち続けてリングに上がるのだから、これはある種の悪循環と言えよう。

 当然、人は快感だけでは生きられない。悪循環を断ち切ったとき、何が残るのか?そこにドラマの美しさが見えた。ハンディカム多用のドキュメントタッチも味。

この短評にはネタバレを含んでいます
斉藤 博昭

PRIDE全盛期の空気感まで伝えるチャレンジに成功

斉藤 博昭 評価: ★★★★★ ★★★★★

格闘家のリアルな肉体。薬物依存に苦しむプロセスでの演技力。その両面が要求されるマーク・ケアーに、ドウェインが「空前絶後」レベルでフィットする。リング上の動きはもちろん、日常のトレーニングでの仕草など、ここまで細部にわたって説得力をもたらすハマリ役は稀では?
そのリアルさは、舞台となる時代の東京のシーン(予想以上に多い)にも貫かれ、ドキュメンタリー風の映像も相まって、特に日本人には素直な懐かしさを届けることに。
特殊メイクはむしろ、いい意味で「目立たない」。そこにカズ・ヒロのさらなる進化も実感。
周囲にとっては面倒くさい性質、精神的な脆さも際立たせることで、カリスマが意外なほど身近に迫ってくる。

この短評にはネタバレを含んでいます
猿渡 由紀

日本の描写に敬意を感じる

猿渡 由紀 評価: ★★★★★ ★★★★★

 アクション大作やコメディでトップスターのひとりとなったドウェイン・ジョンソンが、真の“役者”へのステップアップを目指す。その作品に、個人的にも知るアスリートの実話で、肉体面が要求される今作を選んだのは(そもそも企画を立ち上げたのも彼だ)正解だった。依存症との闘い、愛する人との関係への悩みなど、内面の演技の見せ場はたっぷり。彼をマーク・ケアーに変身させたカズ・ヒロの特殊メイクもさすが。本人に似ているけれどもドウェインだとわかるし、あれだけ激しい試合をこなしても崩れないのだ。日本のシーンは東京ロケ以外にバンクーバーのセットでも撮影されたが、敬意をもって描写されているのも嬉しい。

この短評にはネタバレを含んでいます
村松 健太郎

ドゥエイン・ジョンソンが演じる事の説得力

村松 健太郎 評価: ★★★★★ ★★★★★

日本でも総合格闘家として名を馳せたマーク・ケアーを追ったドキュメンタリーを見て、すっかり魅せられたドゥエイン・ジョンソンがプロデューサーまで兼任して作り上げた執念の一本。ドゥエイン・ジョンソンは総合ではなくプロレスの人ではありますが”ファイター”と言う事で、格闘の世界の裏も表も分かっている人物なので自然とリアリティが増します。もちろん肉体を一から作らなくていいことも大きなプラス材料です。これまで娯楽アクションの人だったドゥエイン・ジョンソンが本作の演技で評価され賞レースに絡んだのも納得のハマリ具合です。

この短評にはネタバレを含んでいます
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