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済州島四・三事件 ハラン (2025):映画短評

2026年4月3日公開 119分

済州島四・三事件 ハラン
(C) Whenever Studio
中山 治美

封印された無差別大量殺人事件の背景

中山 治美 評価: ★★★★★ ★★★★★

本作を見ながら、ヤン・ヨンヒ監督が母親にカメラを向けた『スープとイデオロギー』の数々のシーンが呼び起こされた。ヤン監督の母親は済州四.三事件の生存者。だが晩年まで家族にも秘めていたという。理由の一端が分かる。語りたくとも、語れなかったのだ。壮絶過ぎて。本作の主人公は6歳のヘセン。南の単独政府樹立に反発した島民が討伐されていく中、母親らと山中に逃亡していたヘセンも「暴徒」の対象に。政府による無差別大量殺人の無慈悲さを映し出す。討伐に使用された武器の中には、日本軍の遺物も。日本で暮らす済州島出身者の背景を伝えるだけでなく、朝鮮半島の歴史において日本も無関係ではないことを改めて一考させるのだ。

この短評にはネタバレを含んでいます
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