ひつじ探偵団 (2026):映画短評
ライター2人の平均評価: 3.5
個性豊かな羊たちの活躍が笑えて泣ける
緑の牧場でのどかに暮らす羊たちと、冷酷な殺人事件、この意表をつく組合せがナイス。絵本のような美しい光景の中で、ちゃんと理論的な謎解きミステリーが描かれる。羊同士は言葉を交わすが、人間には通じない設定。羊たちはみな個性がありつつ、羊らしい性質も備えていて、擬人化の匙加減が絶妙。期待通りの愉快な笑いをたっぷり盛り込みつつ、予想外の感動まで味わわせてくれる。
俳優陣もヒュー・ジャックマンにエマ・トンプソンという豪華さだが、声優陣も芸達者揃い。推理が得意な羊はMCUのヴァル役ジュリア・ルイス=ドレイファス、孤高の羊はブライアン・クランストン。パトリック・スチュワートは羊の声でも貫禄たっぷり。
犯人探しミステリーの伝統を享受し、可愛さだけでは侮れない
「ベイブ」など動物おしゃべり映画+アガサ・クリスティ風味の英国ミステリーの、意外なケミストリー。ファミリーエンタメを見せかけながら、羊も人間も、それぞれのキャラクターが鮮やかに描き込まれ、それらが物語でうまく機能している。見くびったら惜しい快作だ。
会話する(もちろん人間にはわからない)羊たちを、変に表情を戯画的にしない節度も好印象。一方で犬vs.羊のバトルアクションがかなり壮絶だったり、見せるべきシーンのメリハリが計算され、飽きさせない。
おそらく現代が舞台なのに、スマホやPCが一切出てこないのも、人間(および羊)が自分の頭だけで考えるというアナログ回帰で、映画全体に温かさと優しさを灯す。























