フォー・トレイルズ 限界を超えてゆけ (2024):映画短評
ライター2人の平均評価: 4.5
香港全域“ウルトラ”トレランの凄み!
驚愕の面白さ。トレイルランニング大会のラスボスと評される祭典――「香港フォー・トレイルズ・ウルトラ・チャレンジ」。2021年大会は特別ルールで、参加者は過去の実績を持つ猛者18人。皆が決して若いわけでもない。街を抜け、山を越え、フェリーや列車を乗り継ぎ、幻覚が見える程の不眠状態で総距離298kmを72時間以内で走る。もはや宗教的な儀式か修行。
なぜ人はこんな無茶なゲームを自らに課すのか? 映画は答えを示さず、ただ走る者達の声を積み重ねる。実は都市より圧倒的に山林が多い香港と、人間のしぶとい生命力を鮮やかに照らす。事前予想の強者が必ずしも上位に来るわけじゃない。過酷なのに爽やかで胸が熱くなる!
出場者のキャラに迫った構成で、いつの間にか推しメンが!
フルマラソン7回分の距離、エベレスト登頂2回分の高さを72時間以内に走り切れなければ失格という、厳しいルールに驚きしかないウルトラ・チャレンジに密着。極限状態に追い込まれていく出場者を冷静に捉えるのがイギリス人監督というのも興味深く、出場者のプライベートやキャラに迫り、各々が掲げる目標を観客が知ることで、いつの間にか推しメンができる構成も巧い。もはや、レースの枠を超え、人生における挑戦。そして“玻璃の城”と称される香港=高層ビルもしくは繁華街のイメージが強いなか、コースを彩る自然の美しさに息を呑むなど、新たな発見しかないスポーツ・ドキュメンタリーだといえる。










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