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コンペティション部門全20作品を紹介!

第66回カンヌ国際映画祭

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カンヌ国際映画祭

2016年のカンヌ国際映画祭については第69回カンヌ国際映画祭スペシャルをご覧ください。

5月15~26日(現地時間)に、開催される第66回カンヌ国際映画祭。今年の審査委員長は、スティーヴン・スピルバーグ監督が務めるほか、河瀬直美監督がコンペ部門の審査員に決定。コンペティション部門に選出された全20作品を紹介します!

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カンヌ国際映画祭ニュース
現地取材記者のツイート

ブルー・イズ・ザ・ウォームスト・カラー(英題) / Blue Is the Warmest Color
ブルー・イズ・ザ・ウォームスト・カラー(英題) / Blue Is the Warmest Color

【製作国】フランス
【監督】アブデラティフ・ケシッシュ
【キャスト】レア・セドゥ、アデル・エグザルチョプーロス

【ストーリー】
愛する人と出会うことを夢見る15歳の少女アデルは、ボーイフレンドとのデート中に青い髪の女を見掛け、それが運命の出会いだと感じる。そしてアデルは青い髪の女、エマと愛し合うことで女となり、大人になっていく。

【ここに注目】
長編3作目の『ラ・グレーヌ・エ・ル・ミュレ(原題) / La graine et le mullet』でベネチア国際映画祭審査員特別賞、セザール賞監督賞を受賞したチュニジア系フランス人のアブデラティフ・ケシッシュ監督。長編5作目の本作でカンヌ国際映画祭初参加となる。繊細で刺激的な作風のケシッシュ監督が取り上げるのは、フランスのコミックを原作にした同性愛に目覚める少女の物語。少女にとっての運命の女を『マリー・アントワネットに別れをつげて』のレア・セドゥが演じる。

インサイド・ルウェイン・デイヴィス(原題) / Inside Llewyn Davis
インサイド・ルウェイン・デイヴィス(原題) / Inside Llewyn Davis
ジョエル・コーエン&イーサン・コーエン

【製作国】アメリカ
【監督】ジョエル・コーエンイーサン・コーエン
【キャスト】オスカー・アイザックキャリー・マリガン

【ストーリー】
1960年代のニューヨーク。グリーンウィッチ・ビレッジでシンガー・ソングライターとしての成功を夢見るルウェイン・デイヴィスの物語。

【ここに注目】
ボブ・ディランの憧れの存在でもあったデイヴ・ヴァン・ロンクの自伝に着想を得て、鳴かず飛ばずのシンガー・ソングライターの姿から1960年代のフォークシーンをコーエン兄弟が描く。主演は、『エンジェル ウォーズ』『10イヤーズ(原題)/ 10 Years』で歌声を披露しているオスカー・アイザック。『バートン・フィンク』でパルムドールに輝いているコーエン兄弟だけに、パルムドール候補の上位に当然挙げられるだろう。

エリ(原題) / Heli
エリ(原題) / Heli

【製作国】メキシコ
【監督】アマト・エスカランテ
【キャスト】アルマンド・エストラーダ、リンダ・ゴンザレス・ヘルナンデス

【ストーリー】
市民のほとんどが自動車の組み立て工場か麻薬カルテルで働くしかない小さな町。長男のエリは、突然行方知れずになった父を捜すうちに警官の汚職、麻薬の密売、性的搾取といった暗部に直面し絶望する。

【ここに注目】
アマト・エスカランテ監督はスペイン、バルセロナ生まれ。メキシコ、グアナフアトで育ち、出自を生かした題材に臨んできた。長編デビュー作『サングレ(原題) / Sangre』がカンヌ国際映画祭ある視点部門で上映され国際批評家連盟賞を受賞、東京国際映画祭でも上映された。そして続く『Los bastardos』がラテンビート映画祭で上映されるなど、日本でも注目されている。本作はサンダンス・NHK国際映像作家賞を獲得した脚本作品である。

ネブラスカ(原題) / Nebraska
ネブラスカ(原題) / Nebraska

【製作国】アメリカ
【監督】アレクサンダー・ペイン
【キャスト】ブルース・ダーンウィル・フォーテ

【ストーリー】
酒ばかり飲んでいる初老のウッディだったが、雑誌の宝くじで100万ドルが当選。当選金を受け取るためにモンタナからネブラスカへ行くウッディに、疎遠になっていた息子のデイヴィッドがしぶしぶ付き添うことになる。

【ここに注目】
『サイドウェイ』『ファミリー・ツリー』でアカデミー賞脚色賞に輝いたアレクサンダー・ペイン監督の新作は、アルコール中毒の頑固おやじと息子の旅をモノクロ映像でつづるロードムービー。ペイン監督がカンヌ国際映画祭のコンペ部門に登場するのは、2002年の『アバウト・シュミット』以来2度目。クセのある父親を演じる『ジャンゴ 繋がれざる者』などのブルース・ダーンの演技も見どころとなりそう。

ザ・パスト(英題) / The Past
ザ・パスト(英題) / The Past

【製作国】フランス
【監督】アスガー・ファルハディ
【キャスト】ベレニス・ベジョタハール・ラヒム

【ストーリー】
フランス人の妻マリーと別れて4年、テヘランに住むアフマドは正式な離婚手続きを取るためにパリへと戻ってくる。マリーと娘ルーシーの不和に気付いたアフマドは仲を取り持とうとするものの、思いがけず過去の秘密が暴かれてしまう。

【ここに注目】
前作『別離』(2011)でベルリン国際映画祭金熊賞やアカデミー賞外国語映画賞など、世界中の映画賞を席巻したイランのアスガー・ファルハディ監督。新作は国籍の異なる家族が登場する複雑な心理ドラマで、夫婦をメインにイラン社会の縮図を描いた『別離』を思わせる内容。国際的地位を高めたファルハディ監督がフランスでメガホンを取り、『アーティスト』ベレニス・ベジョ『預言者』のタハール・ラヒムが出演していることにも注目だ。

ア・タッチ・オブ・シン(英題) / A Touch of Sin
ア・タッチ・オブ・シン(英題) / A Touch of Sin

【製作国】中国、日本
【監督】ジャ・ジャンクー
【キャスト】チアン・ウーチャオ・タオ

【ストーリー】
四つの町を舞台に主人公も4名というスタイルで、各自が何かしらの問題に直面し、解決を試みるという四つのストーリーが展開される。

【ここに注目】
本映画祭の出品歴に『青の稲妻』『四川のうた』がある中国のジャ・ジャンクー監督が、野心作で勝負に出る。「言葉では言い表せないストーリー」だと公言し、これまでのイメージを一新して武侠(ぶきょう)映画へのオマージュとして、初のアクションシーンにも臨んだという。なお監督作の常連で、本国では御用達女優と表現されるチャオ・タオと昨年、結婚。公私共にパートナーとなり気合も十分に、改めて大舞台に臨む。

そして父になる
そして父になる
©2013『そして父になる』製作委員会

【製作国】日本
【監督】是枝裕和
【キャスト】福山雅治尾野真千子

【ストーリー】
学歴、仕事、家庭、全てにおいて申し分のない良多だったが、突然、自分の息子が生まれた病院内で取り違えられていたことを知る。良多の家族、そして相手の家族は、究極の選択を迫られる。

【ここに注目】
柳楽優弥がカンヌ国際映画祭史上最年少で男優賞を受賞したことでも話題になった是枝裕和監督の『誰も知らない』。是枝監督はその第57回以来、3度目のコンペ部門ノミネートとなる。主演は福山雅治。また、その妻を演じる尾野真千子といえばデビュー作『萌の朱雀』がカメラドールを受賞、さらに『殯(もがり)の森』が審査員特別グランプリに輝き、主演に抜てきされた2本がカンヌの名誉ある賞を獲得。尾野のパワーでパルムドールを引き寄せられるか!?

アン・シャトー・オン・イタリー(原題) / Un Chateau en Italie
アン・シャトー・オン・イタリー(原題) / Un Chateau en Italie
©2012 - SBS PRODUCTIONS -ARTE FRANCE CINEMA -DELTA CINEMA

【製作国】フランス、イタリア
【監督】ヴァレリア・ブルーニ・テデスキ
【キャスト】ヴァレリア・ブルーニ・テデスキ、ルイ・ガレル

【ストーリー】
ある男女の出会いと夢、そして兄弟、病気、彼らの母親の物語。イタリアのブルジョワジー階級の実業家一家の運命について、家族の崩壊と上流階級の没落、愛の始まりが描かれる。

【ここに注目】
『華麗なるアリバイ』などに出演する女優で、フランス元大統領夫人のカーラ・ブルーニの実姉でもあるヴァレリア・ブルーニ・テデスキ監督。長編監督作3作目となる本作は、イタリアのブルジョワジー出身である彼女の家族を描いた作品で、自ら主演を務める。前作『アクトリス(原題) / Actrices』でカンヌ国際映画祭ある視点部門審査員特別賞を受賞。初のコンペ参戦であり、コンペ中唯一の女性監督としての注目度も高い。


ミヒャエル・コールハース(原題) / Michael Kohlhaas
ミヒャエル・コールハース(原題) / Michael Kohlhaas

【製作国】フランス、ドイツ
【監督】アルノー・デ・パリエール
【キャスト】マッツ・ミケルセンブルーノ・ガンツ

【ストーリー】
16世紀のフランス。実直な馬商人のミヒャエル・コールハースは家族と幸せに暮らしていた。ある日、領主に2頭の馬を抵当に取られた上に不当な目に遭わされたことから、正義を訴えるために立ち上がる。

【ここに注目】
18世紀ドイツの劇作家クライストの「ミヒャエル・コールハースの運命」を基にした歴史ドラマ。『偽りなき者』でカンヌ国際映画祭男優賞を受賞したマッツ・ミケルセンに、『ホーリー・モーターズ』ドニ・ラヴァンや『ブリキの太鼓』のダーヴィット・ベネントなど多彩なキャストが集結。監督のアルノー・デ・パリエールは『パーク(原題) / Parc』がストックホルム国際映画祭コンペ部門にノミネートされた経験もあり、本作で4作目となる俊英だ。


サイコセラピー・オブ・ア・プレーンズ・インディアン(英題) / Psychotherapy of a Plains Indian
サイコセラピー・オブ・ア・プレーンズ・インディアン(英題) / Psychotherapy of a Plains Indian
©2013 Why Not Productions - France 2 Cinema - Orange Studio

【製作国】アメリカ
【監督】アルノー・デプレシャン
【キャスト】ベニチオ・デル・トロマチュー・アマルリック

【ストーリー】
ブラックフィート族のジミー・ピカードは、第2次世界大戦から帰還してからというものさまざまな症状に悩まされるように。そこで彼は遠方の病院に出向き、民俗学者で精神科医のジョルジュ・デヴェローと出会う。

【ここに注目】
フランス系アメリカ人ジョルジュ・デヴェロー著「夢の分析:或る平原インディアンの精神治療記録」を原作に、一人のネイティブアメリカンとフランス人の精神科医との間の友情を描く本作。デヴェローの心理療法は広くヨーロッパとアメリカで行われているため、題材としての引きも強い。カンヌ国際映画祭の常連ともいえるアルノー・デプレシャン監督だけに手堅い仕上がりで満足させてくれるはず。


ザ・イミグラント(原題) / The Immigrant
ザ・イミグラント(原題) / The Immigrant

【製作国】アメリカ
【監督】ジェームズ・グレイ
【キャスト】マリオン・コティヤールジェレミー・レナー

【ストーリー】
アメリカ、ニューヨーク。ポーランド移民のエバはバーレスクだけでは妹の薬代を稼ぎだせず、体を売る決意をする。そんな彼女の前に、売春あっせん人のいとこだというマジシャンが現れ、姉妹に救いの手を差し伸べるが……。

【ここに注目】
今回は移民女性の苦難を脚本にしたというジェームズ・グレイ監督が、ポーランドからアメリカンドリームを夢見て米国に渡った移民女性と、彼女に関わる2人の男性を描く。本作で4度目のコラボレーションとなるホアキン・フェニックスを起用、ヒロインを苦しめる売春あっせん人を演じている。豪華キャストによる社会派ドラマとしても注目されること必至。


グリグリ(原題) / Grigris
グリグリ(原題) / Grigris

【製作国】フランス、チャド
【監督】マハマト=サレ・ハルーン
【キャスト】スレイマン・デメ、マリアム・モノリー

【ストーリー】
25歳のグリグリの下半身は麻痺(まひ)しているのだが、彼にはダンサーになるという夢があった。ところが、おじが重病になり、彼は夢を諦めて、ギャングの下でガソリンの密売をすることになる。

【ここに注目】
何度も父親と息子の関係をテーマにしてきた、チャド出身のマハマト=サレ・ハルーン監督。彼はアフリカ映画として13年ぶりに本映画祭に出品となった2010年の映画『終わりなき叫び』で審査員賞を受賞。同じテーマを繰り返す真意を、紛争は男性によるものであり、父親から息子に受け継がれると考えるからと表明。そのためにも映画を通じて、対立や紛争が日常化しているという故国の現状を国際社会に知らしめる。


オンリー・ラヴァーズ・レフト・アライヴ(原題) / Only Lovers Left Alive
オンリー・ラヴァーズ・レフト・アライヴ(原題) / Only Lovers Left Alive

【製作国】ドイツ、アメリカ、イギリス、フランス、キプロス
【監督】ジム・ジャームッシュ
【キャスト】トム・ヒドルストンティルダ・スウィントン

【ストーリー】
アンダーグラウンドのミュージシャン、アダムは人間たちの行動を憂えていた。そんなとき、生気あふれる恋人イヴが再び現れる。二人は何世紀にもわたって愛し合ってきたが、二人の関係は堕落し切っていた。そして、イヴの狂気じみた妹アヴァが登場したことで、二人の愛は崩壊へと向かう。

【ここに注目】
1984年の『ストレンジャー・ザン・パラダイス』でカメラドールを受賞、2005年の『ブロークン・フラワーズ』で審査員特別グランプリに輝くなど、カンヌ国際映画祭の常連ともいえるジム・ジャームッシュ監督。はやりのバンパイア映画もインディーズ映画の名匠ジャームッシュが撮るとなると一筋縄ではいかない。音楽、さらにはアメリカのデトロイトやモロッコのタンジールなど、世界各国でロケを行ったというビジュアルも気になるところだ。


藁の楯 わらのたて
藁の楯 わらのたて
©木内一裕 / 講談社 ©2013映画「藁の楯」製作委員会

【製作国】日本
【監督】三池崇史
【キャスト】大沢たかお松嶋菜々子

【ストーリー】
孫娘を惨殺された政財界の大物・蜷川隆興が、犯人の首に10億円の懸賞金を懸けた。警視庁警護課SPの銘苅と白岩は、福岡で自首した容疑者・清丸国秀を警視庁まで護送する任務を命じられる。

【ここに注目】
人気漫画「BE-BOP-HIGHSCHOOL」の木内一裕が手掛けた同名小説を映画化したサスペンスアクション。重厚なテーマを内包しつつも三池崇史監督がエンターテインメント作品として仕上げ、10億円の懸賞金が懸かった凶悪犯を護送することになったSPたちの過酷な戦いを描き出す。本映画祭コンペ部門は過去に『一命』出品の経験もある三池監督、自身の得意なジャンルの作品を出品したことで栄光を勝ち取れる可能性も大きい。


ヤング・アンド・ビューティフル(英題) / Young and Beautiful
ヤング・アンド・ビューティフル(英題) / Young and Beautiful

【製作国】フランス
【監督】フランソワ・オゾン
【キャスト】マリーヌ・ヴァクト、ジェラルディン・ペラス

【ストーリー】
快楽のために売春するようになった17歳の少女の四季を四つの楽曲と共に描く物語。

【ここに注目】
フランソワ・オゾン監督作がカンヌ国際映画祭のコンペティション部門に選ばれたのは、2003年の『スイミング・プール』以来10年ぶり。10代の売春婦を体当たりで演じるマリーヌ・ヴァクトはイヴ・サンローランの香水のCMで注目されたモデルで、女優としての作品には『フランス、幸せのメソッド』がある。オゾン監督のミューズともいえる『まぼろし』などのシャーロット・ランプリングも出演し、待望のパルムドールを狙う。


ラ・ヴェヌス・ア・ラ・フーリュール(原題) / La Venus a la Fourrure
ラ・ヴェヌス・ア・ラ・フーリュール(原題) / La Venus a la Fourrure

【製作国】フランス
【監督】ロマン・ポランスキー
【キャスト】マチュー・アマルリックエマニュエル・セニエ

【ストーリー】
オーディションでお粗末な演技ばかりを見せられた演出家のトーマスの前にヴァンダという女優が現れる。ガツガツしていて下品なヴァンダは、まさにトーマスの嫌悪するタイプ。ところがチャンスを与えてみたところ、ヴァンダの変身ぶりにトーマスは驚がくする。

【ここに注目】
ロマン・ポランスキーの新作は、マチュー・アマルリックと自身の妻エマニュエル・セニエ出演のエロティックコメディー。『おとなのけんか』と同じく舞台の映画化で、原案はマゾヒズムの語源となったマゾッホの小説にインスパイアされた二人芝居「ヴィーナス・イン・ファー」。2002年の『戦場のピアニスト』でパルムドールを獲得したポランスキー監督だが、ライバルも強力なだけに混戦必至。


ビハインド・ザ・カンデラブラ(原題) / Behind the Candelabra
ビハインド・ザ・カンデラブラ(原題) / Behind the Candelabra

【製作国】アメリカ
【監督】スティーヴン・ソダーバーグ
【キャスト】マット・デイモンマイケル・ダグラス

【ストーリー】
ラスベガスの豪華ショーの人気ピアニストであるリベラーチは、年若きスコット・ソーソンと出会う。二人は年の差はあるものの時に家族、友人、恋人として月日を過ごしていく。

【ここに注目】
スコット・ソーソンによる愛人生活と愛憎をつづった半自伝的小説を実写化。彼らの6年間を描く物語だが、スティーヴン・ソダーバーグ監督いわく、本作は男性版『テルマ&ルイーズ』なのだとか。三大映画祭の常連監督だが、以前より公言していた通り本作をもっていったん監督は休業(再開の可能性はある)とのこと。そうなると必然的に有終の美を飾れるか、注目されるに違いない。なおマイケル・ダグラスが喉頭がんを診断されて以来の初出演作でもある。


ラ・グランデ・ベレッツァ(原題) / La Grande Bellezza
ラ・グランデ・ベレッツァ(原題) / La Grande Bellezza

【製作国】イタリア、フランス
【監督】パオロ・ソレンティーノ
【キャスト】トニ・セルヴィッロカルロ・ヴェルドーネ

【ストーリー】
イタリア、ローマの夏は魅惑的で、街は陽光できらめく。ジャーナリストとして成功した65歳のガンバーデラは、かの地でその文化と上流社会を謳歌(おうか)していた。しかし同時に、その心の片隅には虚無感を抱いていた。

【ここに注目】
部門は異なるが、『愛の果てへの旅』から連続して5作品がカンヌで上映され、中でも『イル・ディーヴォ -魔王と呼ばれた男-』で審査員賞、『きっと ここが帰る場所』でエキュメニカル審査員賞を受賞しているパオロ・ソレンティーノ監督は、本映画祭との相性が良好だ。哲学的なテーマと映像美で多くの人々の心をつかみそう。主演は『イル・ディーヴォ -魔王と呼ばれた男-』『ゴモラ』のトニ・セルヴィッロが務める。


ボーグマン(原題) / Borgman
ボーグマン(原題) / Borgman

【製作国】オランダ
【監督】アレックス・ファン・ヴァーメルダム
【キャスト】Jan Bijvoet、ハデヴィック・ミニス

【ストーリー】
郊外の閑静な住宅地。夫婦と3人の子どもが暮らす邸宅のベルを鳴らしたボーグマン。まだこの時は、ボーグマンがこの裕福な一家に悪夢をもたらす悪魔のような男であることは誰も知る由もなかった。

【ここに注目】
アレックス・ファン・ヴァーメルダムは、今作が8作目となるオランダの鬼才。演劇界から活動をスタートし、1980年代より映画を製作。1992年の『ザ・ノーザナーズ(英題) / The Northerners』がヨーロピアン・フィルム・アワードの新人作品賞を受賞した。カンヌ国際映画祭では、1998年の『リトル・トニー(英題)/ Little Tony』がある視点部門に出品されたもののコンペは初。ヴァーメルダム監督らしい悪意とブラックユーモアに満ちた作風は台風の目となるか。


オンリー・ゴッド・フォーギブズ(英題) / Only God Forgives
オンリー・ゴッド・フォーギブズ(英題) / Only God Forgives

【製作国】フランス、デンマーク
【監督】ニコラス・ウィンディング・レフン
【キャスト】ライアン・ゴズリングクリスティン・スコット・トーマス

【ストーリー】
アメリカからバンコクに逃亡中のジュリアンはボクシングジムを運営しながらドラッグの売買をしている。ある日、弟のビリーが殺され、犯罪組織のボスである母親のクリスタルが激怒。ジュリアンは復讐(ふくしゅう)するように命じられる。

【ここに注目】
『ドライヴ』のニコラス・ウィンディング・レフン監督と、主演のライアン・ゴズリングが再びタッグを組んだクライムスリラー。ゴズリングのほか、『イングリッシュ・ペイシェント』の演技派女優クリスティン・スコット・トーマスが出演。カンヌ国際映画祭監督賞を受賞した『ドライヴ』で批評家に絶賛されたレフン監督だが、新作もそのクールな映像センスが生きる犯罪映画とあって期待値もかなり高い。

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