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最後まで行く (2023):映画短評

最後まで行く (2023)

2023年5月19日公開 118分

最後まで行く
(C) 2023映画「最後まで行く」製作委員会

ライター3人の平均評価: ★★★★★ ★★★★★ 4.3

くれい響

オリジナルに勝るとも劣らないスター(対決)映画

くれい響 評価: ★★★★★ ★★★★★

韓国オリジナルの肝である“土葬”をどのようにして“火葬”に変えるのか?など、いろいろと疑問が浮かぶ日本版リメイクだが、そこは『22年目の告白 -私が殺人犯です-』『見えない目撃者』を成功させた制作プロデューサー。今回も違和感なくローカライズするほか、社会派を気取ると空回りしがちな藤井道人監督のセンスも巧く生かし、見事なまでのスター(対決)映画に仕上げている。『亜人』の“帽子”ばりに不気味かつねちっこい綾野剛に対し、完全に香港ノワールなクライマックスに向け、だんだん岡田准一が中国版リメイク『ピースブレーカー』で主演を務めたアーロン・クォックに見えてくるのも興味深いところ。

この短評にはネタバレを含んでいます
村松 健太郎

悲しき可笑しみ

村松 健太郎 評価: ★★★★★ ★★★★★

物凄い熱量の悲喜劇と言った感じの犯罪譚。岡田准一がいつものアクションパートを控えめにした分、コミカルさを巧く出しています。キャラクターとしては必死の選択の結果でしかないのですが、傍から見ている分にはおかしくてたまりません。そんな岡田准一を追いかけるのが本格共演は初となる綾野剛。爬虫類的なひたひたとしてキャラクターとちょっとホラーキャラクターが入っている執拗なキャラクターが入り混じって最高です。入り組んだストーリーで”実は…”という部分もあるのですが、とにかくこの二人の絡みを堪能する一本です。ドライな終わり方も良かったです。

この短評にはネタバレを含んでいます
斉藤 博昭

崖っぷち状態がどんどん悪化し、岡田准一、綾野剛とも限界突破

斉藤 博昭 評価: ★★★★★ ★★★★★

冒頭から激しすぎる出来事とアクションの連打で、まさに息もつけない猛ダッシュの展開に乗せられる。その後も次々と異常事態へなだれ込み、その流れが快感になるほどに。出てくる人物の素性や思惑が最初はあやふやなのも効果的、そして映画的。もっと説明を省いてもいいくらい。
オリジナルの同名韓国映画を観ていなければ、より衝撃が大きいはず。日本に合わせた改変はスムーズだし、権力の腐敗をより感じさせるのは、藤井監督“らしさ”か。岡田&綾野、それぞれ過去に見たことのない執念と狂気の表情に、監督への信頼が宿る。
極端すぎる描写、表現的にツッコミどころもあって★4と迷ったが、それらを蹴散らすパワーとエネルギーで満点に。

この短評にはネタバレを含んでいます
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