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アバウトアス・バット・ノット・アバウトアス (2023):映画短評

2026年1月17日公開 91分

アバウトアス・バット・ノット・アバウトアス
(C) The IDEAfirst Company, Octobertrain Films, Quantum Films
森 直人

天使か悪魔か、ただの人間か

森 直人 評価: ★★★★★ ★★★★★

『ダイ・ビューティフル』のJ・R・ラナ監督による質の高い会話劇だ。コロナ禍のレストラン、ほぼテーブルと椅子だけの舞台装置。文学教授と教え子の会合は、やがて心理的なパワーゲームの様相を苛烈に呈していく。メガネという小道具ひとつで“三人目”が立ち現れる設計も巧み。英語とフィリピン語(≒タガログ語)のスイッチングも含めて複雑な多層性を発生させる。

セクシュアリティから表現の倫理まで、91分の中に現代的な主題が総目録的に流し込まれた構成。多くを共有しているようで、実は分断の深い二人が見せる世代対立の図としても鋭い。演劇版上演も決定しているが、既にこの映画は完璧に仕上がった舞台劇の映像版といった趣だ。

この短評にはネタバレを含んでいます
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