俺たちのアナコンダ:映画短評
ライター4人の平均評価: 3
映画制作版『シティ・スリッカーズ』
おっさんたちが繰り広げるコメディということで、「俺たち~」シリーズに括られた邦題だが、どちらかといえば、“映画制作版『シティ・スリッカーズ』”。ただ、それが怪作『アナコンダ』のリメイクという想定外の発想ゆえ、ちょっと面白いことになっている。極限状態に追い込まれてからの、やぶれかぶれ感に、やりすぎなぐらいの下ネタ。さらに、ソニー・ピクチャーズなどの業界内輪ネタなど、やっぱりジャック・ブラックがブッ壊れる『トロピック・サンダー/史上最低の作戦』に近い。ただ、『マッシブ・タレント』のトム・ゴーミカン監督作ということで、モノ足りなさなど、すべてが腑に落ちる仕上がりになっている。
業界の内輪受けジョークを適度にしたのが正解
映画の撮影現場が舞台ながら、内輪受けものにしなかったところをまず評価。主人公たちがアマチュアの中年男でそもそも業界人ではないということが大きく関係しているにしても、ハリウッドネタは適度なレベルで、ちょうど良い。そもそも、昔からのタイトルを使い回すこの映画の存在そのものが、一番のジョークなのだ。そこを作り手はわきまえている。ジャック・ブラック、ポール・ラッド、スティーブ・ザーンは、みんなハマり役。お得意のことを楽々とやっていて、とくに新鮮さはないと言え、観客の期待するものを届けてくれる。クライマックスからラストにかけてサプライズで出てくるカメオのキャストも楽しい。
ジャック・ブラックがパワー全開
ジャック・ブラックの爆笑パワーが全開。彼のヒューマンビートボックス芸に、映画のテーマ音楽が重なっていく冒頭から、ミュージシャンでもあるブラックのリズム芸がフル稼働。彼とポール・ラッド、スティーヴ・ザーンと、コメディも熟練な芸達者が3人揃って、セリフが笑えるだけでなく、3人が「間合い」で笑わせる職人芸もたっぷり。
しかも、登場人物たちが97年の映画『アナコンダ』のリブート版を撮影する、という設定で、メタフィクション的な笑いと小ネタも山盛り。監督・共同脚本は、ニコラス・ケイジが本人役を演じたメタなコメディ『マッシブ・タレント』のトム・ゴーミカン。こういうメタな笑いが好きなのに違いない。
「俺たち」なノリを節操なく(←褒めてます!)貫く姿に爽快感
邦題とはいえ、過去の「俺たち」をタイトルにした映画が大好きなら、間違いなく乗っていける快作。
映画作りのアイデアからアマゾン奥地でのロケまで、とにかく行き当たりバッタリ感が満点なのは、お約束どおり。ジャック・ブラックは通常運転も、共演キャストが彼に合わせてコッテリ味の演技でやたら笑わせてくれる。
撮影スケッチをテンポよく見せたり、大蛇との格闘アクションも本格的だったりと、映画の基本はきっちり押さえてるので、悪ノリにも安心して身を任せられるのでは? 締めも想定内と暴走感のちょうどいいバランス。リメイクに頼るハリウッドへの皮肉にもセンサーを働かせながら観ることで、また別の楽しさも湧き上がってくる。
























