東日本大震災、復興への思い─この1年で公開された映画で振り返る

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一陽来復 Life Goes On
映画が東北との距離を埋めてくれる!映画『一陽来復 Life Goes On』より - (C) 2017 Kokoro Film Partners

東日本大震災から7年目となる3月11日を迎えます。震災の記憶の風化や復興への意識を衰えさせないためにも、復興へ向けてさまざまな形で奮闘を続けている人びとの姿など3.11にまつわるドキュメンタリーやヒューマンドラマを振り返ります。(編集部・近藤孝一)

岩手・宮城・福島の被災3県で前向きに生きる人々の姿を映す

一陽来復 Life Goes On』(全国順次公開中)

岩手県、宮城県、福島県を舞台に、東日本大震災を経て手探りで前進しようとする人々の姿を追ったドキュメンタリー。 家族を亡くした夫婦をはじめ、語り部として震災を語る者、伝統を守り抜こうとする農家などそれぞれの復興の形をカメラが映し出す。『サンマとカタール 女川つながる人々』などに携わってきた尹美亜が、初監督を務める。ナレーションは藤原紀香山寺宏一が担当。
映画『一陽来復 Life Goes On』公式サイト

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宮城・石巻市を舞台に、震災の傷を抱えながら生きる家族の再生

生きる街』(全国順次公開中)

2011年の東日本大震災をテーマにしたヒューマンドラマ。震災後すれ違う家族が、韓国人青年との再会を機に変化していく。 メガホンを取るのは、『捨てがたき人々』『アリーキャット』などで監督としても活躍する俳優の榊英雄。数多くの出演作を持つ夏木マリ、ロックバンド「CNBLUE」のギター&ボーカル担当のイ・ジョンヒョンらが出演。
映画『生きる街』公式サイト

震災が生んだひずみを乗り越え、土地とともに生きていく

願いと揺らぎ』(東京・ポレポレ東中野にて公開中)

東日本大震災で甚大な被害を受けた、宮城県の漁村・波伝谷にカメラを向けた『波伝谷に生きる人びと』の続編となるドキュメンタリー。震災から1年が過ぎ、地域の伝統行事復活を通して住民たちが復興への道を探る姿に密着する。大学時代から同地の民俗調査に携わってきた我妻和樹が、前作に引き続き監督を務める。
映画『願いと揺らぎ』公式サイト

心の再生を通じて、生きて行くことの大切さを教えてくれる

星めぐりの町』(全国順次公開中)

数々の映画やテレビドラマで活躍してきたベテラン俳優・小林稔侍が映画初主演を果たしたヒューマンドラマ。 豆腐屋を営む男が、震災で家族をなくした少年を見守る姿を映す。メガホンを取るのは『蝉しぐれ』などの黒土三男。『甘い鞭』などの壇蜜、『学校II』などの神戸浩をはじめ、ベテランの六平直政平田満高島礼子らが共演する。
映画『星めぐりの町』公式サイト

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震災をきっかけに変化した音楽家・坂本龍一を追った

Ryuichi Sakamoto: CODA』(全国順次公開中)

戦場のメリークリスマス』などで知られる国際的な音楽家の坂本龍一に迫るドキュメンタリー。 東日本大震災をきっかけに変化した坂本の音楽表現と日常を、2012年から5年にわたる取材を通じて映し出す。『ロスト・イン・トランスレーション』などに携わってきたスティーブン・ノムラ・シブルが監督を務め、『CUT』などのエリック・ニアリや、『FAKE』などの橋本佳子らプロデューサー陣が参加している。「全てをさらけ出した」と語る坂本が生み出す新たな音楽が興味深い。
映画『Ryuichi Sakamoto: CODA』公式サイト

立入りが制限された警戒区域で被ばく牛を生かし続けた畜産農家

被ばく牛と生きる』(全国順次公開中)

福島第一原子力発電所事故により被ばくした牛たちを、国からの殺処分通達に反して生かす決意をした人々の取り組みを追ったドキュメンタリー。 経済的にも精神的にも苦難にさらされながら牛の世話を続ける農家の姿を、およそ5年にわたり追った。監督はさまざまなテレビ番組やCMに携わってきた松原保。ナレーションを女優の竹下景子が担当している。
映画『被ばく牛と生きる』公式サイト

被ばく牛と生きる
映画『被ばく牛と生きる』より - (C) 2017 Power-I, Inc.
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いまだ癒えることのない若者たちの悲しみや葛藤を福島県出身の廣木監督が描く

彼女の人生は間違いじゃない

福島県と東京を舞台にしたヒューマンドラマ。週末ごとに東京で風俗嬢として働く女性とその周囲の人々の姿を描く。 『やわらかい生活』『PとJK』などの廣木隆一が執筆した小説を、自らがメガホンを取って映画化。『グレイトフルデッド』などの瀧内公美、テレビドラマ「バイプレイヤーズ ~もしも6人の名脇役がシェアハウスで暮らしたら~」などの光石研、『横道世之介』などの高良健吾、『俺たちに明日はないッス』などの柄本時生らが顔をそろえる。
映画『彼女の人生は間違いじゃない』公式サイト

福島の仮設住宅で盆踊り大会に魅せられ民謡パンクバンドを結成

SHIDAMYOJIN シダミョウジン

ミュージシャンの遠藤ミチロウが共同監督を務め、福島第一原子力発電所事故の影響を受けた福島県いわき市など全国の祭で行った自身のライブを記録したドキュメンタリー。 2015年8月、約40年ぶりに復活したいわき市の盆踊りにインスパイアーされた遠藤が、“民謡パンク”と銘打ちバンド「羊歯明神」を結成、ヘリパッド建設問題に揺れる沖縄県高江、愛知県豊田市の「橋の下世界音楽祭」でパフォーマンスを繰り広げる。共同監督として映画作家の小沢和史が参加。遠藤のエネルギッシュな活動と、率直な言動が見どころ。 映画『SHIDAMYOJIN シダミョウジン』公式アカウント

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陸前高田で出会った人びとの言葉と風景の3年8か月

波のした、土のうえ

東日本大震災の被災地・岩手県陸前高田市の津波で失われた風景や営みの記憶を、被写体となる住民たちからの聞き書きを基に紡いだ映像集。「置きわすれた声を聞きにいく」「まぶしさに目の慣れたころ」「花を手渡し明日も集う」で構成される。映像作家の小森はるかと画家で作家の瀬尾夏美によるアートユニットが、監督、撮影、編集を担当している。
小森はるか+瀬尾夏美 公式サイト

被災から30年後の2041年28才になる姪へ向けて…

ちかくてとおい

東日本大震災の被災地である岩手県の大槌町で生まれ育った映画作家・大久保愉伊が『槌音』に続き、故郷の風景を映したドキュメンタリー。 震災後に生まれためいに将来見られなくなる景色を伝えるために、変わりゆく町の風景を記録する。監督を務めた大久保は、撮影・編集・ナレーションなども担当。未来に生きる人へのメッセージに揺さぶられる。
映画『ちかくてとおい』公式サイト

福島県の汚染地域に残ること決めた人たちを記録

残されし大地

ベルギー人サウンドエンジニアでブリュッセルの地下鉄テロで亡くなったジル・ローラン監督が、東日本大震災後の福島県を取材したドキュメンタリー。 『チキンとプラム ~あるバイオリン弾き、最後の夢~』などに携わってきたローラン監督が、妻の故郷である日本で、福島第一原子力発電所の事故の影響を受けた地域で動物の保護活動を続ける親子などにスポットを当て、彼らの故郷への思いを自然と共に映し出す。福島の自然や生き物、暮らしを愛する彼らの淡々とした姿に、深く考えさせられる。

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原発事故と闘う漁師に密着

新地町の漁師たち』(全国順次公開中)

東日本大震災による津波と福島第一原子力発電所事故で甚大な被害を受けた、福島県新地町の漁師たちをめぐるドキュメンタリー。 2011年から3年半にわたって彼らの密着取材を敢行し、同地の状況を浮き彫りにする。監督を務めるのは、『そしてAKIKOは… ~あるダンサーの肖像~』などで知られる羽田澄子監督に師事した山田徹。深い悲しみと怒りを抱えながらも、希望を失わない漁師たちの姿が印象に残る。
映画『新地町の漁師たち』公式サイト

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