駅には日本兵として送られるセデック族らしき姿も。

2015年2月1日 ミルクマン斉藤 KANO ~1931海の向こうの甲子園~ ★★★★★ ★★★★★

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KANO ~1931海の向こうの甲子園~

後半をほぼ占める、愚直なまでに力のこもった試合シーンは手に汗握るが、それも前半じっくりと三民族混成のチームが熱血監督によって心をひとつにしていくさまが描かれてこそ。語り手が途中で移行するのも巧みなところ、前半はもちろん嘉農の人々の目で綴られるが、中盤にライバル札幌商の錠者投手(青木健、快演!)が嘉義の地を訪れるくだりから物語ははっきり彼の回想という形になる。ライバルの目を通すことで物語が立体的に見えてくるのだ。なおここで描かれる日本統治下台湾はユートピアに近い。それが反日派の反感を招いたとも聞くが、『セデック・バレ』と併せ観ると魏徳聖らはその時代の諸相をそのまま掬おうとしているのが判るだろう。

ミルクマン斉藤

ミルクマン斉藤

略歴:映画評論家。1963年京都生まれ。デザイン集団「groovisions」の、唯一デザインしないメンバー。現在、京都・東洞院蛸薬師下ルの「三三屋」でほぼ月イチ・トークライヴ「ミルクマン斉藤のすごい映画めんどくさい映画」を開催中。雑誌「テレビブロス」「ミーツ・リージョナル」「キネマ旬報」等で映画コラムを連載中。

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