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モンタナの目撃者 (2021):映画短評

モンタナの目撃者 (2021)

2021年9月3日公開 100分

モンタナの目撃者
(C) 2021Warner Bros. Ent. All Rights Reserved

ライター4人の平均評価: ★★★★★ ★★★★★ 3.3

猿渡 由紀

この役にアンジーは魅力的すぎ?

猿渡 由紀 評価: ★★★★★ ★★★★★

アンジェリーナ・ジョリーが6年ぶりに大人向けの映画に主演。彼女が得意とするアクションも、ドラマチックな演技も見せ場はたっぷり。ボコボコにやられて傷だらけになったりするし、虚栄心を捨てて体当たりで挑んでいる。だが、アンジーみたいなルックスの森林消防隊員がいるということ自体がどうしても信じられず、完全に入っていけないのだ(あのヘアスタイルにもやや疑問が)。展開のテンポは良く、緊迫感もあってそこそこ楽しめるものの、同じテイラー・シェリダンの「ウインド・リバー」や「最後の追跡」(こちらは脚本だけだが)に比べると薄い。少年コナーを演じるフィン・リトル君はすばらしい演技を見せる。

この短評にはネタバレを含んでいます
くれい響

自然の脅威と凄腕の殺し屋が襲い掛かる

くれい響 評価: ★★★★★ ★★★★★

『ウィンド・リバー』の大雪原から一転、炎に包まれていく森林を舞台に、キレキレのサスペンス演出を魅せるテイラー・シェリダン監督作。過去作に比べるとエンタメに振り切っているところや、森林消防隊の紅一点を演じるアンジーの観ていて安心するほどの圧倒的な存在感に賛否ありそうだが、自然の脅威と凄腕の殺し屋という、ダブルで襲い掛かるスリリングな展開は、やはり魅力的。それなりにツッコミどころもありながら、いちばん美味しい役回りは、最強の妊婦を演じるメディナ・センゴア。さらに、ニコラス・ホルト&エイダン・ギレンの非情すぎる殺し屋コンビの執念深さも見どころだ。

この短評にはネタバレを含んでいます
相馬 学

地に足の着いたハードボイルドヒロイン

相馬 学 評価: ★★★★★ ★★★★★

 アクション映画におけるA・ジョリーは笑顔控えめなクールビューティ。久々に同ジャンルに復帰した本作では、そこに円熟味が加わっていて嬉しくなる。

 アクション復帰とはいえファンタジー色は皆無で、現実に根差したつくり。父を殺された少年を守ろうとする、心に傷を負った森林消防隊員というキャラは、ポーカーフェイスに時おり悲壮がにじむ表情の変化も手伝い、ジョリーによく合っている。

 犯罪の全体像が見えない分サスペンスとしては弱いが、ヒロインの視界で展開する物語であることを踏まえれば、それは問題にならない。『ウインド・リバー』のシェリダン監督らしい硬派演出に、ジョリーのハードボイルドな存在感がハマッた。

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山縣みどり

暗殺者と森林火事からサバイバルできるか?

山縣みどり 評価: ★★★★★ ★★★★★

理由がわからないまま父親を惨殺され、邪悪な暗殺者に狙われる少年コナーと、過去の失敗のトラウマを抱えた女性森林消防士ハンナのサバイバル。スリリングなチェイスを闇夜に燃え上がる炎が照らす絵面がかっこいい。A・ジョリーが久々にアクション演技に挑戦しているし、コナーの叔母が持つ特殊技能がドラマに色を添える。少年を狙う巨悪の正体が気になりはするが、事件を深追いせずにあくまでもサバイバルだけに焦点を絞ったT・シェリダン監督は潔い。全体的に丁寧な作りで好感が持てる。ただGOTのリトルフィンガーことA・ギレンとJ・バーンサルにはもう少し見せ場を作ってあげてもよかったのでは?

この短評にはネタバレを含んでいます
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