私たちの話し方 (2024):映画短評
静寂を描きつつも、力強い「香港映画の新しい波」
『コーダ あいのうた』の成功以降、世界中で制作されている、ろう者のアイデンティティを描いた作品だが、決して「いい映画」では終わらないビターな味わいも魅力的。ろう学校で手話が禁止されていた現実や、補聴器や人工内耳に頼らない、ろう者がいることなど、冒頭から今まで知らなかった彼らの世界を目の当たりにするが、それを観客自身も体感できる緻密な音響設計がなされており、音の歪みや欠落、環境音の断続などを通して、登場人物の感情の揺れや孤独が伝わってくる。そして、観た後に心に強く刻まれるタイトルの意。静寂を描きつつも、力強い年間ベスト級の「香港映画の新しい波」といえる。
この短評にはネタバレを含んでいます





















