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トイ・ストーリー5 (2026):映画短評

2026年7月3日公開 102分

トイ・ストーリー5
(C) 2026 Disney / Pixar. All Rights Reserved.

ライター5人の平均評価: ★★★★★ ★★★★★ 4.2

相馬 学

デジタル世代が親となり、おもちゃの物語も変わる

相馬 学 評価: ★★★★★ ★★★★★

 前作でボニーの家を去ったウッディに代わり、ジェシーを実質的な主人公に据えた。おもちゃの持ち主が女の子だから、この流れは自然。そこにデジタル機器のおもちゃという現代性を加味している。

 デジタルとはいえ古いデバイスが子どもに忘れ去られるのは人形と同じ。そのシンクロを視野に入れながら、ジェシーの精神的成長を軸に置く。後半の旧デバイスとの連携行動はそれがよく表われており、シリーズならではの泣きの見せ場にもつながってくる。

 新型に旧型が脅威を覚えるという展開は1作目にも似ているが、1作目のリアルタイム世代が今や親になっていることを思うと、この現代性はなんとも感慨深い。

この短評にはネタバレを含んでいます
猿渡 由紀

タイムリーなテーマを意外なところに落とし込む

猿渡 由紀 評価: ★★★★★ ★★★★★

子どもがスクリーンに釘付けになるというテーマはタイムリーながら、それ自体に意外性はない。問題はそれをどこに落とし込むか。本作はそこがすごい。テクノロジーを悪者扱いするという安易な方向に持っていかず、寛容さ、優しさ、現実味のある結末に持っていくのだ。そうすることで、自然な形で考えさせるのである。もちろん、たっぷり笑わせ、泣かせてもくれる。3部作できれいに完結したと思っていたシリーズが続き、タイトルにも「5」が付くと偏見も持ってしまいがちだが、嬉しい形で完全に裏切る。さらに今回はこれまでになかった人間の子どもの繊細な心をも描く。オリジナルから31年経ってもハートを失わないことに大拍手。

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平沢 薫

ジェシーは別の答を見つける

平沢 薫 評価: ★★★★★ ★★★★★

 第1作からずっと続いてきた大きなストーリーに、また新たな展開が加わる。前作の第4作でウッディは子供部屋の外に出て幸福を見つけたが、それではその後、他のおもちゃたちはどうなったのか。本作はそれを描く。もちろん予告編通り、新登場の"タブレット"と、昔ながらの"おもちゃ"たちの対立のドラマも展開して、現状のタブレット使用の危険性と利点の両方が描かれるが、その背後に見えてくるもう一つの物語が心に残る。 
 
 その物語の主人公はカウガール人形のジェシー。彼女が、ウッディとは別の形の答を見つける物語が描かれて、感動を呼ぶ。彼女の以前の持ち主についての新事実も明らかになり、ジェシーと観客双方の心に響く。

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斉藤 博昭

人間との関係、自立ドラマを経て「今」を強く意識した物語に

斉藤 博昭 評価: ★★★★★ ★★★★★

3作目まで物語の軸だった「人間の持ち主との関係」が前作で薄めになり、キャラたちの自立した関係性/ドラマにシフトしたが、今回もその流れを継続。アナログなおもちゃ達にもデジタルの脅威が訪れるという、時代を意識した設定はシリーズでも斬新で、しかもデジタルの中の“階級争い”的な旧型vs最新型が絶妙なスパイスになっていたりと、作劇は考え抜かれている。
持ち主の人間関係に、アナログの大切さを美しく盛り込むあたりも、ピクサーの伝統と重なって感慨深い。
今回、最も感心したのはジェシーとバズのシークエンス。ジェンダーの固定観念をさりげなく覆す描写の数々に、ここにもピクサーの一歩先を行こうとする精神が漲っている。

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村松 健太郎

大人の観客にこそ

村松 健太郎 評価: ★★★★★ ★★★★★

気が付けば30年の歴史を刻んでいるシリーズ最新作。今回はデジタルデバイスが登場して、リアルなおもちゃとの対比が描かれます。この辺りのテーマはメインターゲットの子供達より、その子供を劇場に連れてくる大人達にこそ刺さるかもしれません。今の子供達はデジタルデバイスの存在がが当たり前なのでリアルとデジタルの併用する環境で育っていますが、その一方で今の大人達は途中からデジタルがやってきた世代。それ故にデジタルがなかった時とあった時の両方が分かるかと思います。ただ、そこはやっぱりトイ・ストーリー、テーマは込めつつも重くならずに相変わらずの痛快なアドベンチャー劇が展開されます。

この短評にはネタバレを含んでいます
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