免許返納!? (2025):映画短評
ライター3人の平均評価: 4
舘ひろしがこの世にいて良かった!
東宝配給『免許がない!』から32年、遥かなる続編が東映スペシャル仕様に変換されて届いた。『暴力教室』から『あぶない刑事』へと至る若き舘ひろしのアイコン像を劇中映画『ハーレーライダー』(入れ子構造!)に凝縮させつつ、ハズキルーペ、「泣かないで」など気前良くぶっこむ。俳優固有のキャリアを題材にメタ視点で再構築する手法は、舘ほどのスターだからこそ可能なものだ。
しかも“本音と建前”を軸に令和の世を斬る風刺劇の側面もあれば、宇崎竜童、西野七瀬、舘プロ・黒川想矢らとのバディを複数組み合わせる作劇はボリュームたっぷり。ご都合主義上等の娯楽映画賛歌でもあり、“トラック野郎”の登場も昭和すぎて震えるが最高。
単なる『免許がない!』の続編で終わらない!
いきなり『イージー・ライダー』のパロディで、(CG処理された)若き日の舘ひろしと宇崎竜童がバイクで並走。この70`sロックなオープニングだけで、単なる『免許がない!』の続編で終わるわけがないことは分かるだろう。もちろん、あの名ゼリフや鬼教官(西岡德馬)との再会もあるが、まさかのロードムービー展開から(三角マークを含む)古き良き日本映画賛歌として着地。後半にかけて、人情ドラマ色が強まることによる失速感は否めないが、ギラついていたときの舘の瞳を持つ愛弟子・黒川想矢の使い方やセルフパロディなど目を見張るものもある。河合勇人監督作らしい職人技も随所に光ることから、★おまけ。
舘ひろしは、いつも最新作がベスト
ちょうど10年前の『さらばあぶない刑事』から、またちょっと一段も二段もステージが上がった感のある舘ひろし最新作。76歳にして、しっとりとした文芸作品ではなく、テンションの高いコメディで主演を張って、全く違和感がないというのはちょっと他に例がないのではないかと思うほど凄いことです。円熟味もたっぷりですが、それと同じくらい軽やかさと茶目っ気もたっぷりです。そんな舘ひろしが真ん中にドンっと構えていてくれているので、周りの共演陣も実に楽しそうです。ベテラン陣はもちろんですが、西野七瀬のコメディエンヌぶり、黒川想矢の成長もしっかり感じられれました。























