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魔女がいっぱい (2020) 映画短評

2020年12月4日公開 104分

魔女がいっぱい
(C) 2020 Warner Bros. Ent. All Rights Reserved.

ライター5人の平均評価: ★★★★★ ★★★★★ 3.4

相馬 学

魔を散りばめたゼメキス流ブラックユーモアの極み

相馬 学 評価: ★★★★★ ★★★★★

 “これはどう語るべきか…”というのが第一印象。ロアルド・ダール原作とはいえ子どもには見せたくないと思う一方で、こっそり自分だけかじりたい欲求も生じる。

 とまどいの最大のポイントは魔女をどう受け止めるか、だ。映画が下す結論は、魔女は徹底的に憎むべき悪役……ということだが、アン・ハザウェイがラスボスを演じるとそうは見えなくなるのがもどかしい。

 しかし一映画ファンとしては、『永遠<とわ>に美しく…』で極めたゼメキス流のブラックユーモアに近づいているのが嬉しい。ハザウェイの口裂け女への、豪快な変ぼう場面を何度でも見たくなる。よい意味で底意地の悪いエンタメ映画、ということにしておきたい。

この短評にはネタバレを含んでいます
くれい響

やっぱり、ゼメキスには正月映画がよく似合う!

くれい響 評価: ★★★★★ ★★★★★

CG満載のファミリー向けロバート・ゼメキス監督作だけに、『ポーラー・エクスプレス』系かと思いきや、さすがロアルド・ダール原作を、デル・トロとともに自ら脚色。じつは『永遠に美しく…』系のダーク・コメディに仕上がっている。とにかく口裂け女ルックに、『悪魔の凶暴パニック』ばりにインパクトあるハゲ面を披露するアン・ハサウェイに加え、可愛くないねずみ大パニックと化すクライマックスやら、悪趣味描写が目を引く。1968年の設定もあり、序盤でかかりまくるR&Bで全編彩ってほしかった感もあるが、アラン・シルヴェストリの劇伴も相当アガるうえ、前向きなバッドエンディングも残るため、★おまけ。

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斉藤 博昭

原作者の魅力に忠実に、シンプルなエンタメの装いで後味は独特

斉藤 博昭 評価: ★★★★★ ★★★★★

冷静に追えば何とも恐ろしいストーリーを、どこかイタズラっぽさと皮肉で「楽しさ」に転化する。そんなロアルド・ダールの持ち味を、正直に映像化した印象。子供向けのファンタジーとしても、大人の童話としても、両面で楽しめる。同じダール原作の映画で、ジョニー・デップのウォンカと比べると、今回のアン・ハサウェイの方が邪悪一直線でユーモアは少なめ。その分、「被害者」側の、動物と化す子供たちに素直に感情移入してしまう。
魔女軍団の過剰なゴージャズさ、そしてフォー・トップス、ジェームズ・ブラウン、「We Are Family」など使用曲のポップな味付けで、魔法にかかってしまう幸せすら感じてしまう後味は独特かも。

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猿渡 由紀

デル・トロらしさは確実に見られる

猿渡 由紀 評価: ★★★★★ ★★★★★

監督はゼメキスだが、「シェイプ・オブ・ウォーター」「スケアリーストーリーズ 怖い本」に続き、アメリカの60年代をディテールまで美しく描写したところに、プロデューサー兼脚本家を務めたギレルモ・デル・トロらしさを見る。オクタヴィア・スペンサーが主要なキャラクターで登場するのも、(家族向けだからかなり抑えられているが)怖さがあるのも同様。そんなふうに、ビジュアル面では楽しめるが、映画の最初で語られる、祖母と孫の心のつながりの部分が、アクションやCGIが満載になる後半、少し薄れてくるのが残念。キュアロンも製作にかかわっているのだし、もっとハートがたっぷりの映画になってもよかったと思う。

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平沢 薫

ファンタジー世界の住民たちはこうでなくっちゃ

平沢 薫 評価: ★★★★★ ★★★★★

 魔女に変身させられてネズミになった子供たちを描くときの、リアルな生物とは別の、いかにもファンタジー世界のネズミらしい姿と動きが最高! とくにネズミたちが手をつないで輪になって祈る時の、小さな手と手がつながれる画の愛らしさ。また、魔女たちが魔法薬で変身するときの、ポンッと空中に飛び上がるときの跳ね具合もいい。そうした写実描写とは違う、ファンタジーならではの感覚が心地良い。悪い魔女もこの世界にお似合いの強烈なビジュアルで、演じるアン・ハサウェイも楽しそう。ネズミになった子供たちが、人間に戻ることを切望するわけでもなく、ネズミとして日々の生活を楽しむのも、原作者ロアルド・ダールっぽくていい感じ。

この短評にはネタバレを含んでいます
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