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もっと超越した所へ。 (2022):映画短評

もっと超越した所へ。 (2022)

2022年10月14日公開 119分

もっと超越した所へ。
(C) 2022『もっと超越した所へ。』製作委員会

ライター3人の平均評価: ★★★★★ ★★★★★ 3.3

なかざわひでゆき

甘えたダメ男に女たちの本音と怒りが炸裂!?

なかざわひでゆき 評価: ★★★★★ ★★★★★

 無自覚のまま女性に依存して寄生する自分勝手な男たちと、そんな彼らを内心モヤモヤしながらも甘やかしてしまう我慢強い女たち。この男女4組のありきたりな日常をユーモラスに活写しつつ、とある事件を機に溜め込んでいた女たちの本音と怒りが炸裂する。いやあ、男のダメなところにズバズバと斬り込んでいく中盤からの展開は、思わず冷や汗が滲み出る男性諸氏も少なくないかもしれませんな(笑)。かといって一方的に断罪するわけでもなく、そんな彼らをダメと知りつつ必要としてしまう女性側の心理にもきっちり踏み込んでいて、そういう意味ではバランスが取れている。まあ、そこまでして女が男を育ててあげにゃならんのかとは思うけど。

この短評にはネタバレを含んでいます
くれい響

『バカヤロー!』な女たちの行く末は?

くれい響 評価: ★★★★★ ★★★★★

ヒモ体質な菊池風磨だけじゃない「許せない!」クズ男たちと、その沼から逃れられないメガネっ子な前田敦子を始めとする女たち。そんな4組のイライラする掛け合いも、他人事だから、芸達者なメンツだからこそ楽しめる戯曲の映画化。ある種、『バカヤロー!』シリーズを思い起こさせる展開でもあるが、鋭いセリフ回しに、群像劇としての面白さ、そして安定すぎる千葉雄大のあざと可愛いキャラと、中盤以降から目が離せなくなる。とはいえ、いかにも演劇的なエネルギーみなぎる「超越した」クライマックスをどう捉えるか。そして、劇中の台詞に出てくる“岩井俊二好き”かどうかで、評価が分かれそうだ。

この短評にはネタバレを含んでいます
村松 健太郎

中盤からのツイストで面白くなる

村松 健太郎 評価: ★★★★★ ★★★★★

正直、前半の各ペアのテンションについて行けずに、ちょっと不安な出だしだったのですが、中盤に一気にツイストが加わり”おお!”と思ってしまいました。
更にラストはもっと面白くなりす。4組のカップルはどれもカラーが違いますが、皆、今までにない新しい顔を見せてくれたような気がします。特に伊藤万理華が”一瞬、誰?”と思うほど雰囲気が今までの彼女と違って、改めて彼女の巧さを感じさせました。場面・舞台と登場人物を限りなく削ったことで、オリジナルの舞台的な雰囲気を残しつつラストは映画でしかできないものにしているのも巧みです。

この短評にはネタバレを含んでいます
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