作品の隅々に感じられる小津映画の息遣い

2020年3月13日 なかざわひでゆき コロンバス ★★★★★ ★★★★★

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コロンバス

 熱心なシネフィルであれば、米クライテリオン社のソフトに特典収録されている韓国系米国人コゴナダのビデオエッセイはお馴染みであろう。それらのビデオ作品でヒッチコックやベルイマンの映画を分析してきた彼が、敬愛する小津安二郎監督へオマージュを捧げた劇場用長編デビュー作だ。インディアナ州コロンバスを舞台に、それぞれ親との確執を抱えた男女が知り合い、街の各地に点在するモダニズム建築を訪ね歩いていく。空間のバランスを緻密に計算した映像美、穏やかに流れる時間と素朴な心のふれあい。そのミニマルで端正な世界観は、確かに小津的な息遣いをそこかしこで感じさせつつも、しかしコゴナダ監督独自のユニークな味わいがある。

なかざわひでゆき

なかざわひでゆき

略歴:日本大学芸術学部映画学科卒、同学部大学院卒。映画・海外ドラマのライターとしてキャリア30年。TVガイド誌やオンライン情報サイトなどを中心に幅広く執筆活動中。雑誌「スカパー!TVガイドBS+CS」(東京ニュース通信社刊)で15年続くコラム“映画女優LOVE”をはじめ各テレビガイド誌で特集記事やコラムを執筆。著書は「ホラー映画クロニクル」(扶桑社刊)、「アメリカンTVドラマ50年」(共同通信社刊)など。海外取材経験も多数。旧ソ連のモスクワ育ち。

近況:最近は今さらながらK-POPのボーイズバンドにドハマり中。一番の御贔屓はMCNDですが、NCTやTREASUREも大好き。もちろんBLACK PINKとかITZYとかEVERGLOWとかガールズにも夢中です。

サイト: http://eiga3mai.exblog.jp/

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