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ズートピア2:映画短評

2025年12月5日公開

ズートピア2
(C) 2025 Disney Enterprises, Inc. All Rights Reserved.

ライター4人の平均評価: ★★★★★ ★★★★★ 3.8

なかざわひでゆき

今作られたことに意義がある9年ぶりの続編

なかざわひでゆき 評価: ★★★★★ ★★★★★

 警察官としてコンビを組むようになったウサギのジュディとキツネのニックが、様々な動物たちが共生する多様性の理想郷ズートピアの誕生に隠された不都合な真実を暴いていく。実に9年ぶりとなるディズニー・アニメ『ズートピア』の続編。権力者が己の利益のために、特定のマイノリティへ対する偏見と差別をばら撒いて社会から排除しようとするという、昨今のアメリカや日本など世界各地で起きている現象に警鐘を鳴らす作品だ。基本的なテーマは前作とあまり変わらないものの、しかし第2次トランプ政権下の今作られたことに大きな意義があると言えよう。『ジャングル・ブック』や『シャイニング』へのオマージュも楽しい。

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平沢 薫

キャラが濃すぎる動物たちがいっぱい

平沢 薫 評価: ★★★★★ ★★★★★

 前作はナマケモノが全部持っていったが、今回は彼に負けない濃すぎるキャラクターが続々。ビーバーもいい、トカゲもいいが、ヤギも捨てがたく、いや、やっぱりセイウチが、などと一番のお気に入りキャラは誰かと迷うのも楽しい。前作の名キャラたちも総出演、彼らと再会できるのも嬉しい。ズートピア内の地域では、陸地と水中の両方で生きる生物たちが暮らす"マーシュ・マーケット"が初登場。この土地の暖かそうでユルそうな空気もいい感じ。

 監督コンビは前作からの続投で、いい意味でノリは前作と同じ。今回もシャキーラが声を演じるディーヴァのガゼルの歌と、バックダンサーのトラたちの踊りが盛り上げてくれる。

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斉藤 博昭

前作以上のサービス精神で、ノンストップで魅せる

斉藤 博昭 評価: ★★★★★ ★★★★★

とにかく全編、緩急の“急”が優先され、見どころを浴びるように体感させる。そしてその感覚が楽しくてたまらないという、映画のマジックをなしとげる会心の続編。
動物たちの特徴を生かしたアクションシークエンスは今回もネタの宝庫で、新登場のヘビがキーキャラのためか、爬虫類系、さらに海の生き物らへと見せ場が多様化。ズートピアの謎、権力者の闇を絡めたドラマが人間社会の縮図となるのは想定内とはいえ作品の本質を再認識。

前作で確立されていたジュディとニックの関係性が、妙にロマンティックな空気を帯びてきたのも、ときめき要素かも。
ディズニーをはじめ名作のパロディも瞬間的なので“これ見よがし”じゃなく好印象。

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猿渡 由紀

楽しさいっぱいの文句ない続編

猿渡 由紀 評価: ★★★★★ ★★★★★

 楽しさがぎゅっと詰まった文句ない続編。オリジナルのファンもきっと大満足なら、初めて見る人も問題なし。ユーモア、スピード感、ミステリーの面白さは、むしろ前作以上では。何より大事なことに、ハートが失われていない。米国においては特にタイムリーだった(前作の北米公開は2016年)メッセージ、テーマを、もっと状況が複雑になった今、政治色や説教くささなく貫いたのもうまい。
 新たに登場するヘビも魅力。声をキー・ホイ・クァンに任せたおかげで、“悪役”と思わせるキャラクターに優しさ、温かさが出た。ディズニー、ピクサー映画ではいつものことながらビジュアルはディテールまで凝っているし、ぜひビッグスクリーンで!

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