オールド・オーク:映画短評
巨匠「最後」のメッセージは、信じがたいほど切実かつ優しく…
このところ日本でも物議の移民問題。ローチ監督らしいテーマだが、徹底して善悪を断じず、この先の希望を、あざとくなく、ささやかに作品に染み込ませ、そこに有無を言わさぬ感動がもたらされる。
地元民に愛されるパブ。しかし移民の受け入れで、これまでと同じようにその場を楽しめなくなったら、どうする? 物語において“悪者キャラ”になりそうな人物たちの心情や現実も丁寧に掬い取り、その怒りを理解させつつ、移民に寄り添おうとするパブの主人の心意気、さらに移民たちの祖国の状況もリアルに伝え、それらを美しい流れで語る高等テクニックが結実。観る人に何かを訴え、人生を変えるのが映画の役割なら、それを最上で果たす傑作かも。
この短評にはネタバレを含んでいます






















