2019年 第76回ベネチア国際映画祭コンペティション部門21作品紹介(3/3)

第76回ベネチア国際映画祭

『ウェイティング・フォー・ザ・バーバリアンズ(原題) / WAITING FOR THE BARBARIANS』

WAITING FOR THE BARBARIANS

製作国:イタリア
監督:シーロ・ゲーラ
キャスト:マーク・ライランスジョニー・デップ

【ストーリー】
静かな辺境の町に、野蛮人が攻めてくるという噂とともに治安警察のジョル大佐がやってきて、近辺に住む他民族を捕まえては拷問をし始める。民政官である初老の男はその姿勢に疑問を抱き、大佐に進言をするが、逆に彼が野蛮人と通じているという疑いをかけられる。

【ここに注目】
南アフリカ共和国のノーベル賞作家J・M・クッツェーによる小説「夷狄を待ちながら」が原作。アカデミー賞外国語映画賞でコロンビア映画史上初ノミネートされた『彷徨える河』(2015)のシーロ・ゲーラ監督がメガホンをとった。ジョニー・デップは非道で邪悪なジョル大佐を演じ、『ブリッジ・オブ・スパイ』(2015)でアカデミー賞助演男優賞を受賞したマーク・ライランス、ロバート・パティンソンらが豪華共演している。

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『エマ(原題) / EMA』

製作国:チリ
監督:パブロ・ラライン
キャスト:マリアーナ・ディ・ジローラモガエル・ガルシア・ベルナル

【ストーリー】
ダンサーとして生き、年上の男と結婚している若くて自由奔放な主人公エマ。養子だった愛する息子と引き離された悲しさからその奔放さは増していき、なりふり構わず危険な生き方をすることを選ぶ。過激に人生を生きるエマは周囲を巻き込んでいき……。

【ここに注目】
NO』(2012)、『ネルーダ 大いなる愛の逃亡者』(2016)でも手を組んだチリを代表するパブロ・ラライン監督と、『ワスプ・ネットワーク(原題)』にも出演しているメキシコが誇る国際派スター、ガエル・ガルシア・ベルナルの黄金コンビによる人間ドラマ。チリの若手女優マリアーナ・ディ・ジローラモが、事故によって人生を狂わせるヒロインを好演。『NO』で第65回カンヌ国際映画祭C.I.C.A.E.賞(国際芸術映画評論連盟賞)、『ザ・クラブ(英題) / The Club』(2015)で第65回ベルリン国際映画祭審査員グランプリに輝いた名匠が、今回世界三大映画祭全制覇に勝負を賭ける。

『サタデー・フィクション』

SATURDAY FICTION
(C) Ying Films

製作国:中国
監督:ロウ・イエ
キャスト:コン・リーオダギリジョー中島歩

【ストーリー】
太平洋戦争勃発前夜、世界各国の諜報員が暗躍する東洋の魔都・上海。外国人居留地である上海租界で密かに連合国側のスパイとして動きを探っていた女優はある時、日本軍がハワイの真珠湾に攻撃を仕掛けるという極秘情報を入手する。

【ここに注目】
映画『天安門、恋人たち』(2006)、『スプリング・フィーバー』(2009)などで知られる中国の巨匠ロウ・イエ監督がメガホンを取り、混沌とした1940年代の上海の姿を伝えるスパイ映画。上海租界に実在した「蘭心大戯院」を舞台に、中国とアジア、アメリカとヨーロッパの思惑と欲望、そして愛と策略が混在する中でうごめく人々の姿を活写する。ディズニー実写版『ムーラン』(2020)にも出演する中国の大物女優コン・リーをはじめ、日本からはオダギリジョーと中島歩、そして台湾、ドイツ、フランスから国際派スターが豪華共演。

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『ザ・ペインティッド・バード(原題) / THE PAINTED BIRD』

製作国:チェコ、ウクライナ、スロバキア
監督:ヴァーツラフ・マルホウ
キャスト:ペトル・ コトラールウド・キア

【ストーリー】
第二次世界大戦中のナチス占領下の東ヨーロッパ。ユダヤ人迫害から身を守るために田舎に住む里親に預けられた少年だったが、その里親が突然亡くなってしまう。見ず知らずの場所で頼れる人もいない少年は、ただひたすら自分の家に帰ることだけを夢見て、孤独で過酷な旅に出る。

【ここに注目】
ポーランドの作家イエールジ・コジンスキーの「異端の鳥」を原作に、チェコのヴァーツラフ・マルホウル監督がメガホンを取って放つヒューマンドラマ。ナチス占領下の東欧で人々に異端視される孤独なユダヤ人少年の目に映る世界を、哀愁漂うモノクロームの映像で映し出す。『アイアン・スカイ/第三帝国の逆襲』(2019)のウド・キア、『男と女、モントーク岬で』(2017)のステラン・スカルスガルド、『マダムのおかしな晩餐会』(2016)のハーヴェイ・カイテルらベテラン俳優たちが集結。移民問題や外国人排斥問題など、現在のヨーロッパに渦巻くさまざまな問題を本作に投影した監督の熱意が、どれだけ審査員の心を揺さぶるかに期待がかかる。

『ザ・マヨール・オブ・リオーネ・サニタ(英題) / THE MAYOR OF RIONE SANITA』

製作国:イタリア
監督:マリオ・マルトーネ
キャスト:フランチェスコ・ディ・レーヴァマッシミリアーノ・ガッロ

【ストーリー】
イタリアのナポリ。マフィアのボスであるアントニオ・バラカーノは「信義を重んじる男」で、自らの法律に従い、人々のもめ事を解決してきた。ある日、自分の父親を殺そうとしている青年に出会い、父親と和解させるため、二人の間を取り持つことにする。

【ここに注目】
イタリアの巨匠マリオ・マルトーネ監督は、本映画祭のコンペ部門は今回で5回目のノミネート。劇作家エドゥアルド・デ・フィリッポが1960年に書いた戯曲「サニタ地区のゴッド・ファーザー」を原作とする本作は、マルトーネ監督が2年前に設定を現代に置き換えて脚色した舞台を演出し、今回映画化された。ベネチア常連監督が描く善と悪の物語が審査員の目にどのように映るのか、注目だ。

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『ザ・ランドロマット -パナマ文書流出-』

製作国:アメリカ
監督:スティーヴン・ソダーバーグ
キャスト:メリル・ストリープゲイリー・オールドマン

【ストーリー】
保険金詐欺を調査していたエレン・マーティンは、お金の流れを調べているうちにパナマの法律事務所モサック・フォンセカにたどり着く。やがて、世界各国の富裕層による資産隠しの可能性に気づいたエレンは、苦境に立たされる。

【ここに注目】
『オーシャンズ』シリーズのスティーヴン・ソダーバーグ監督が、世界に衝撃を与えたパナマ文書事件を映画化。ピュリッツァー賞受賞ジャーナリストのジェイク・バーンスタインの著書をもとにNetflixによって製作された本作には、メリル・ストリープ、ゲイリー・オールドマン、アントニオ・バンデラスシャロン・ストーンといった主役級キャストが勢ぞろいしている。

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